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「処女航海」「処女作」が童貞ではなく「処女」な理由

※オーストラリアでのワーホリ中、2017年4月6日に書いたブログを転載

今朝、ルームメイトのデンマーク人とオーナーのオーストラリア人が「言葉のジェンダー」について話していた。フランス語やドイツ語にある、女性名詞、男性名詞、中性名詞と呼ばれるヤツだ。

「日本語にジェンダーはある?」と聞かれ、「物は物だから、ジェンダーはない」と答えたけど、よくよく考えてみると、性別のイメージがある名詞もある。「母なる海」とか「雄々しい山」とか。

あとは、「処女航海」や「処女作」なんて言葉もある。

そういえばなんで処女なんだろうと思って調べてみたら、どうやら語源は英語らしく、英語ではそれぞれ「maiden voyage」「maiden work」というらしい。「maiden」は処女の意味で、なるほど「鉄の処女」という拷問器具は「アイアンメイデン」。転じて「初めての」といった意味もあるそうな。

そしてなんで初めての航海や初めての作品に「maiden」が使われるのかというと、ラテン語で船は女性名詞だから。同じくペンも女性名詞だから、初めての作品は「maiden work」というらしい。

処女の類義語に童貞があるけれど、「童貞航海」も「童貞作」もなんだかダメそうな気がしてしまうのは、この世に生きる中で刷り込まれた「童貞」という言葉へのイメージから来るものなのだろうか。

※オーストラリアでのワーホリ中、2017年4月6日に書いたブログを転載

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