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ハリウッドから出演オファーがきたらどうするか

ハリウッドから出演オファーが来る夢を見た。内容はざっとこんな感じ。

  • 人気作の続編で、全世界公開

  • 主人公は有名なアメリカ人俳優で、中年の紳士。とてもいい人

  • 役どころはホテルの受付的な感じで、ちょい役ではあるものの役名がある

  • 主人公を相手に5つくらいセリフのやりとりがあり、自分がアップになるシーンもある

  • セリフは英語だが、きちんとレッスンの時間をとってくれる

  • オファー理由は「知人から見せてもらった動画のここの表情が良かったから」的な感じ

  • 素人であることを承知の上で、きちんとバックアップはしてくれそうな、温かなムードがある

  • 共演者の一人は、同じく演技初挑戦となるNiziUのリマちゃん(かわいい)

夢でのわたしは、一度オファーを受けるものの、二度目の打ち合わせで台本を渡され、そこでセリフが思ったよりちゃんとあったことにおののいて「やっぱ無理です」と断った。

この感じ、あまりにも自分すぎて「夢くらい思い切れや」と起床直後から情けなくなってしまった。起きてから改めて考えたけど、たどり着いたのは全く同じ結論。

わたしは「過去の自分はすべからく恥ずかしい」と思ってしまうタイプで、自分のアーカイブが残ることがめちゃくちゃ苦手。

例えば20代後半の頃、ふと過去のあれこれが残っていることが耐えがたくなり、手紙やら日記やら写真やらをビリビリに破き、時に燃やし、抹消したことがある。

特に顔が出ているタイプのものは時折「アーーーーーッ」となる。

過去には何度かイベント登壇や取材の機会をいただき、写真付きで記事化されたこともあるのだが、ふと「そういえば顔出しで掲載されたよな」と思い出しては「やっぱりやめておけばよかった……」となってしまう。

SNSも定期的にアカウントごと全て消したくなるし、 noteの記事もたまに読み返して「無理!!」となったら非公開にしている。

素性が割れている以上、公に自分をさらけ出す、みたいなことが本当にできない。

人の記憶に残ることもいわばアーカイブなので、たとえ内輪であってもそこそこの人数の人の前に出て何かをするのは相当構えてしまう。

人と会ったあとに「なぜわたしはあんな言動を……」となるのも日常茶飯事。過去の自分は昨日のことであっても恥ずかしく、調子が悪いと床をのたうち回り、そのまま摩擦で溶けてなくなりたくなってしまう。

どこにアップするでもないプライベートな動画も苦手で、TikTokにアップするとか考えられないから、学生時代に思い出をインターネットで公開する文化がなくて本当によかったと心底思っている。写真もあまり写りたくないから、撮られるとわかっていればまぁいいけど、ふいうちは結構嫌。

何度か頑張ってみようと過去にはインタビューを受けたりしてみたけど、「どこかにあれが残ってるよな……」と頭をよぎるときの精神状態がダウンしていると、この世から消えたくなってしまう。公開時はよくても、のちのち病的なまでに思い悩んでしまうから、今はもう無理して出ないことに決めた。

つまり、わたしはハリウッド映画には絶対出ない。「あぁ、わたしはなんであんな広くいろいろな人の目に触れるものに出てしまったのか……」と生涯にわたり暗く沈んでしまう種になることが見えているから、それならやめておこうと判断する。

こんな滅多にないビッグチャンスに乗れない自分にもまた、へこんでしまう。ただ、「アーカイブが残ることの影響」と「チャンスを逃す自分に落ち込むこと」を天秤にかけたら、後者の方がダメージは小さいのである。

SNSの情報発信が当たり前な時代、せめてもう少し自己開示をし慣れないとあまりに生きづらいから、最近はnoteの更新を頑張ってみている。発信の頻度を上げれば発信のハードルは反比例していくだろうと思っているものの、結果、下書き記事ばかりが溜まっていく。

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