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英語でのミーティングを嫌っていた私が、英語ミーティングが平気になった理由

もともと新卒で英会話スクールの講師になった私ですが、ビジネスパーソンにも多くレッスンをする中で「これは自分自身がビジネスの場で英語を使う経験がないとマズイ」と思い、人事へとキャリアの舵を切りました。

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未経験で人事部門の仕事に就かせてくれた派遣社員時代を経て初めて外資系企業に入社したのはおよそ16年前。「元英会話スクール講師」ということもあり、自分自身、英語を使う場面ではデキる社員でなければならない、と意気込んでいましたが、実際に海外メンバーが入った英語での会議の場面では衝撃を受けました。

何を言っているのか分からないという衝撃・・・

そもそも、何の話をしているのか、そのミーティングの結果、誰が何をすることになったのか、というのもよく分かりませんでした。
自分は何もできない。今まで何をやってきていたんだ。売りだと思っていた英語も使えない・・・と、落ち込みました。
あれ、これ私が何もできないって分かったらクビ切られるのかしら。と。
特に入社直後は「3ヶ月の試用期間」にあたり、ここでパフォーマンスを見られると言われていましたので、焦りも感じました。

今なら分かります。これでは英語の会議に出てもちんぷんかんぷんなはずです。

直前で派遣社員として人事で給与計算をさせてもらっていたとは言え、そこはホテル業だったため多くの社員がパソコンに向かう仕事では無く(レストラン・接客・客室の方など)、当時は社内でOutlookを使ってスケジュール管理するとか、PowerPointで資料作成するとか、そんなことは全く必要がなく、経験もありませんでした。
初めて外資系企業に入社した当時の私はそもそも「Outlook invitationを送る」が何のことなのか分かりませんでした。
どうやって皆さんが仕事をしているのかという基本的なことからハテナだらけの上に、業界について分かっておらず、外資系企業の動き方についても分かっておらず、人事の業務も給与周り以外は分かっておらず、もちろん入社したてでその会社についても分かっておらず、・・・で、これ以上ないくらいに分からないことに囲まれていました。
当然、どんな話が進行していて、誰がどんな立場で、年間の仕事のサイクルがどうなっていて、なども分からず、英語の会議に出ても全く分からない、という状態になったわけです。
日本人の上司が出ていた英語での電話会議にはかなり初期から参加させてもらっていましたが(そういえば当時は今のようにオンラインで顔を見ながらではなく、顔が見えない中での Conference call が主流でした)、上司は海外メンバーを相手に議論を交わし、私は何を言っているのか分かっていない中でたまに自分の名前が呼ばれたりすることもあり、毎回かなりの緊張感とストレスがあり、英語での電話会議は本当に嫌でした。

調べて聞いて、とにかく状況把握

電話会議は嫌でしたが、とにかく3ヶ月の試用期間をパスしなければなりません。
幸いにも周囲に声を掛けてくれる同じ部署の日本人の先輩がいたため、自分で調べても分からないことなどは教えを請いました。
外資系企業の社員は冷たい、という印象をお持ちの人もいるかもしれませんが、やっぱりそこは人によります。
少しずつ、Microsoft Outlook をどう使うのかが分かってきて、社内の主要メンバーが分かってきて、現状でどういうミッションがあるかが分かってきて・・・となると、今自分は何が分かっていないのかが分かってくるようになりました。
自分が何が分かっていないのかが分かるようになると、だいぶ状況が変わって来ました。
英語電話会議でも何の話なのかが分かるようになりますので、話の中身が分かるようになってきます。
更に電話会議に出続けると、前後関係などもいろいろと分かってくるようになりますので、より理解ができるようになってきます。

周辺情報を理解し落ち着いて聞けるようになると、難しい英語でないと分かってきた

自身が業務に慣れてくると、ようやく落ち着きが出てきました。
その中で、人事の中で繰り返し使われる用語もあることが分かりました。
engagement というのも当時覚えた一つです。
何とも日本語に訳しづらく、今ではエンゲージメントとカタカナでも表記されますね。
このような、人事部門内の会話におけるキーワードが分かってきたというのも助けになりました。
そんな中で電話会議に出てみると、今まで日本人上司や同僚が話していた英語も聞こえてくるようになり、且つ、その英語が完璧でなくとも相手にしっかりと意図が伝わりコミュニケーションが取れていることに気づきました。完璧な英語を目指さなければならない、と、知らず知らずのうちに自分自身を縛っていましたが、ビジネスにおいて英語が完璧かどうかは重要ではないということを実感することができたのです。
その実感が持てたとき、嫌っていた英語での電話会議が嫌いではなくなりました。

英語を使って仕事をする、ということ

「そうか、ビジネスで英語を使うのは、共通言語がたまたま英語なので使っているだけで、その言語がどうのこうのではなく、いかに今ビジネス上やるべきことや目指しているところに近づくかということの方が重要なんだ。」

という、あまりにも当たり前の事実に気づいたとき、本当に気が楽になりました。もちろん相手に誤解されないような表現を選ぶ必要はありますが、自分が発信するときに、目的に向かうことを第一義とすると、文法ミスなどは微々たるものです。
自分が分からない部分が分かるようになっているので、「これは単に自分がビジネスの基礎を知らないだけ」なのか「もう一度詳細と共に説明してもらって深く理解した方が良いこと」なのかの区別もつき、もうちょっと詳しくお願いできますか?と聞くこともへっちゃらになりました。

まとめ

英語会議が嫌い、という場合、情報収集したり理解を深めることでだいぶ状況把握でき、慌てることなく対応できるようになることが多々あります。
英語力を強化しつつもそういったアプローチをすると、より早く「平気」に近づけるかもしれません!




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