見出し画像

そんなにがんばらなくてもいいのだ

 軽い気持ちで始めたもののほうが長続きしていると、最近わかってきました。「これからこれをやろう、よし!」と思って始めたものは、(私の場合)そう長くは続きませんでした。目指しているものに向かってがんばっている途中、やむを得ない事態が起き中断させられるようなことが度々ありました。それに巻き込まれた私は、やろうと思っていたことが、ことごとく続けられなくなってしまったのです。目的を持つと、何か私の周りで行く手を遮られるようなことばかりでした。

 そんな中でも、「ちょっと試しにやってみようかな、参加してみようかな」と思うぐらいのことのほうが続いてきました。なんとなく聴いていたいつものラジオから流れて来たウクレレシンガーの歌を聴き、やってみようかなと思い立ち、始めたウクレレと、なんとなく遊びに行った場所で、帰りがけに渡された雑誌を読んで、なんとなく私も何か書いてみようかな、と思い立ち、書き始めた文章。どちらも4年ぐらい続いています。それはだれにも何にも邪魔されず、毎日、自分のペースで5分でも10分でも続けることができています。なにかこうなりたいという目的があって始めたものでもありません。いつの日か老舗の味を出そうとも思っていません。そのように言ってもらえる日がもし来たら、うれしいと思いますが、最初から目指していません。きっかけは「これいいな、好きかも、おもしろそう」という気持ちだけです。後先も考えず、ただなんとなく。単純に興味を持ち、思い立って軽い気持ちで始めました。それがいつのまにかこの二つが、私の人生を支えるベーシックな存在となりました。
 
 これからも私は、ただなんとなくウクレレ弾き語りと文筆活動を続けていくのだろうと思います。私の毎日の日課である夜の散歩と同じように、気楽に歩くスピードで、これからも楽しい歌と悲しい歌、楽しい文章と悲しい文章が私と一緒に歩いてくれそうです。
 
 「そんなにがんばらなくてもいいのだ」と言っている私と、「いいと思います。はい」と言っている私をこれからも大事にしていきたいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?