〈読書記録〉復讐は芸術的に　三日市零著

復讐は合法的に (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

復讐は芸術的に (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

この本には勢いがある。
作者の三日市先生は、コロナ禍で空いた時間に推理小説を読みはじめ、自分でも書きたくなったそうだ。

書いてみたら、このミス大賞の隠し玉でデビューになったというから驚きだ。

この年の『このミス大賞』最終候補作品は、『名探偵のままでいて』も良かったし、『レモンと殺人鬼』も面白かった。でも、私のお気に入りは『復讐は合法的に』だ。

主人公エリスのキャラクターが抜群にいい。美しさと強さを兼ね備え、秘書のメープルと共に練っていく作戦がまた想像を超えていく。

その『復讐は合法的に』の続編が出たということで、すぐ購入した。そして、続編も面白かった。

独特のリズム感で読むものをあきさせない文章。思いもよらぬ方法での復讐。そして、エリスやケンをはじめとする魅力的なキャラクターたち。

コミカライズも決定したということで、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだ。

読みやすい短編ミステリをお探しの方におすすめです。
では、また！