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元専業主婦の再就職先の選び方〜本帰国編

わたしは専業主婦からの再就職を2回経験しています。1回目は夫の駐在先のロンドンで。2回目は日本帰国後に東京で。今日は、本帰国後の再就職活動について書きます。

駐妻専業主婦がはじめての再就職活動で学んだこと〜ロンドン編
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念願の本帰国、総合商社に再就職する?しない?

2018年7月に本帰国して、まずは何はなくとも保育園さがし。改善されつつあるとはいえ、まだまだ0−2歳児は激戦。それでも、なんとか兄弟別々の保育園に入れるめどがつきました。年中の兄は認可、1歳児クラスの弟は認可外です。

子どもの預け先を確保し、今度は再就職活動を開始。わたしがいた総合商社は、配偶者の転勤によって退職した場合は、再雇用試験を受けられる制度があったため、当初は帰国後、元の会社に戻るつもりでした。

だけど、元の会社に戻るとしたら、仕事中心の時間の使い方にならざるを得ない。2人の保育園児を抱えて、ほんとうにやっていけるのか、やっていきたいのか?子どもとの時間を確保しながら、仕事も楽しむ方法はないのか?今回の再就職で、わたしは何を実現したいのか?を改めて考えました。

再就職でわたしが実現したかったこと

整理すると、以下のようなことになりました。

  1. 仕事でやりがいを感じられる、世の中の役に立てる

  2. 家族時間が確保できる

  3. 子どもを9時までに寝かせられる

  4. 自信を持ってお客さまにオススメできる商材に関わる

  5. できるだけ前向きな仕事が多い環境で働きたい

  6. 給料はあまり下げたくない。でも最悪保育料カバーできたら一旦OK。

具体的に「これがやりたい」というものはなくて、上の条件が実現できれば、何でもいいな、と。

1、2、4は、わかりやすくて説明不要だと思いますが、3、5、6は少し補足を。

3. 子どもを9時までに寝かせられる

それそんなに大事?って思う方もいそうですが、5年間の子育て経験を通じて、子どもの睡眠の大切さをすごく感じていたので、わたしにとっては、重要なこだわりポイントでした。

睡眠不足だと、子どもが必要以上に不機嫌になる。子どもが不機嫌だと、親もテンパる。親がテンパると、子どもは更に…の悪循環。
親子が笑顔で楽しく健やかに過ごすために、十分な睡眠確保は重要条件だと考えていました。

5. できるだけ前向きな仕事が多い環境で働きたい

過去の仕事で、自分が燃えて、力を発揮できたと思うこと、逆に、苦手だったことを、棚おろししました。抽象化すると新規開拓営業とか、新規研修の企画とか、既存案件でも、何か新しいチャレンジをするとか、そういう前向きな仕事には燃えたし、力も発揮できていたな、ということがわかりました。逆に、撤退案件とかは、なかなか腰が上がらず、ついつい後回しにしたり、あまりがんばれない自分がいました。

好きなだけ働けたDINKS時代は、いろんなタイプの仕事をこなすことも大事な経験と思えましたが、小さな子どもがいて時間制約がある中で働くなら、なるべく自分が燃える種類の仕事が多いところで働きたいと考えました。

6. 給料はあまり下げたくない。でも最悪保育料カバーできたら一旦OK

ロンドンでキャリアブランクからの再就職を1回経験していたので、あまり条件を絞ると前に進まないだろう、自分なりの優先順位をつけることが必要だろう、と覚悟していました。

ブランクが長くなるよりも、まずはキャリアをつないでいく。ただ、どんなキャリアでもいいわけではなく、子どもとの貴重な時間を削って働くなら、給料はいいけどやりがいがイマイチな仕事よりも、給料はそこそこでもやりがいを感じたり成長できる仕事がいい。

もちろん給料は大切な要素だし、将来的にはアップを狙いたいけど、まずは保育料カバーできるレベルであれば、早く働き始めることを優先することにしました。

どんな会社で働きたい?

次に、どんな会社なら、上の条件が実現できるんだろう?と考えました。当時のわたしは、転職先の選択肢として以下を考えていました。

  1. 元の会社

  2. ワークライフバランス推しのある会社

  3. 五反田バレーのスタートアップ

ちなみに、なぜ唐突に「五反田バレーのスタートアップ」なのか?それは、家から近く、通勤時間最小化して、仕事時間・家族時間を最大化できそうだったからです。

転職先候補の○×表

それぞれの候補について、実現したいことができそうか、○×つけました。
元の会社以外は働いたことがないので、あくまでも想像です。

元の会社

元の会社は、伝統的大企業のわりには、比較的ボトムアップで自由な風土で楽しく働いていたので、戻りたい気持ちは強くありました。だけど、○×つけたら最下位に。

大組織なので、どんな仕事をするか自分では決められない。必ずしも自分が最大限やりがいを感じられる部署に配属されるとは限らない。

くわえて当時は、総合職では、時間を問わずバリバリ働く人がまだまだ多数派のように見えて、時間制約があるなかで、本当にやりがいを持って働けるのか不安がありました。(元同僚に話を聞くと、「働き方改革」のおかげで、今はだいぶ変化しているようです)

さらに、時短勤務をしたとしても、通勤時間を考えると、子どもを9時に寝かせるのは相当厳しい。

再雇用試験の期限は、帰国後1年ほど猶予があったので、ひとまず違う選択肢を見てから考えよう、と決めました。

ワークライフバランス推しのある会社

一社、ロンドン時代からよくワークライフバランス系のオウンドメディア記事を見かけて、気になっていた大企業があったので、会社説明会に行きました。とてもよさそうで、○×表も悪くない。でも「絶対ココだ!」とはならなかった。

いつか働いてみたいかもしれないけど、今ではない、という感じ。商社・銀行と伝統的大企業2社で働いてみて、2社は全然違うだろうと想像していたら、組織カルチャーとしては意外と似ていたという経験から、大企業よりも、その対極にあるような、小規模でフラットでスピーディな会社で働いてみたい、という気持ちがあり、スタートアップの方に心が惹かれていたんだと思います。

五反田バレーのスタートアップ

まわりにスタートアップで働く人がいなかったので、スタートアップの具体的なイメージはありませんでした。だから○×も、勝手な想像に基づくもの。

きっと若いスタートアップは知名度がないし、給料もそこまで高くないから、採用が大変だろう。大企業で手厚い教育投資を受けて、一定の経験を積んできたわたしは、キャリアブランクがあるとはいえ、それなりの魅力を感じてもらえるだろう。もしそこで、時間制約があっても、きちんと成果を出していけば、柔軟な働き方とやりがいある仕事の両立ができるんじゃないか?

そんな仮説に基づき、○×表をつけると、五反田バレーのスタートアップが、当時のわたしの希望条件をもっとも実現できる可能性があるなと思いました。

五反田しばりの就職活動

エージェントに登録しましたが、大手エージェントからは相手にされず、また、五反田しばりの転職活動を支援してくれる会社もなさそうだな、と思い、自分でひたすらネット検索しまくりました。Wantedlyで、五反田で検索かけても、あまり網羅的に出てこない。そもそもWantedlyって何?これ信頼できるメディアなの?というレベルのリテラシー(笑)。

ネットで五反田バレースタートアップマップを見つけて、そこに載っている会社を一社、一社、Wantedlyや会社HPで調べました。

そして、プロダクト・サービスに興味が持てそうな会社に10社くらい応募。めでたく2社から内定をいただきました。

で、どうしよう?本当にスタートアップに飛びこんでいいの?

内定をいただき話が具体化してきて、あらためて、本当に自分はスタートアップに飛びこんでいいのか?不安になってきました。(今さら、笑)

大企業とスタートアップのギャップについていけるのかな、とか、IT素人だけど大丈夫かな、とか、まわりの社員と世代がだいぶ違うけど、大丈夫かな、とか…

悩みに悩んだけれど、当時40歳で、2度のキャリアブランクがあり、子どもがいて時間制約があって、そこからの再就職。これから、どの道を選んでもいわゆる「普通の」キャリアではない。だったら、思いっきりふり切って、自分がやってみたいと思えることに挑戦してみてもいいじゃないか。やらないで後悔するよりは、やって後悔した方が失敗経験から学べるからいい。もし、スタートアップで失敗してもそこからの学びを、次の転職活動で活かせるだろうという、根拠のない自信もありました。

という訳で、スタートアップに飛び込むことを決意。

2社のうち、どちらを選ぶか?問題

スタートアップで腹を決めましたが、2社のうちどちらを選ぶかという問題が残っています。新卒のときも、ロンドン就活でも、唯一内定の出た会社に入社したので、これまでなかったぜいたくな悩みです。

2社(A社、B社とします)は、それぞれに魅力があって、給与や時短勤務など条件面ではB社の方が好条件でした。条件面だけでなく、組織カルチャーもとても魅力的で、社長のお人柄も素敵でした。

○×表をつけると、B社の勝ち。というか、全部○。

スタートアップ専門のエージェントの方に相談して、状況説明したら「悩まれる理由はなさそうですが・・・(B社の方がよいですよね)」と言われて。

そこで、わたしは「たしかにそうなんだけど、なぜ迷っているのか。理論的には悩む理由がないのに悩むということは、わたしの心の声が、A社に行きたいと言っているのだな」と思いました。

今回の転職では、安定とか経済条件よりも、仕事のやりがいと仕事を通じた成長を重視すると決めていたので、心の声を聴いて、思い切ってA社のドアをたたきました。そして、それはとても正しくてよい選択だったと、今でも感じています。

わたしのような選択が、みんなにとって正しいとは限りませんが、いろいろ理論面を整理したうえで、それでも悩むときは、心の声を聴くことも大事ですよ!とお伝えしたいです。

心の声に耳を傾け、自分なりの働く基準探ししてみよう

前職並みの給料じゃないと、前職並みの規模の会社じゃないと、前職の経験が活かせるところじゃないと、元同僚に言って恥ずかしくない再就職先じゃないと…。でも、ブランクあるし、そんな会社は自分を採用してくれない…。ロンドンでの再就職のときには、そんな暗澹たる気持ちでいました。

2回めの再就職では、少しふっ切れて、「そもそも私は再就職を通じて、何を実現したいのか?何を得たいのか?」に、ある程度フラットに向き合うことができました。(今から思うと完全フラットではなく、外部の目を相当意識していた気もするけれど)

心の声に耳を傾け、自分なりの基準探しをすることで、意外な再就職先候補が見えてくるかもしれません。

もちろん、再就職は相手がある話なので、雇用側のニーズを知ることも重要です。でもその前に、自分の基準を知っておくと、数多ある再就職先候補の中から、自分に合いそうな企業を探すヒントになります。

少子高齢化で日本は人手不足。きちんと探せば、就職先は見つかります。再就職活動の糸口として、「なぜ働きたいのか?働くことで何を実現したいのか?」心の声を聴いてみてください。

もし、なかなか心の声が聴こえてこないんだけど…という方は、コーチングを通じて、コーチと一緒に探求するというのも一つの手段ですよ!

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