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遺書No.279 羊さん。

※この記事は、私がかつて(2004年7月6日から2009年7月5までの5年間)、cgiboyというサービスのブログで毎日投稿していた「遺書」の中から、とある1日を抜粋して転載したものです。
※最後に、久々に読み返しての一言メモを追記しています。

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2005.4.11
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こんばんわ。
羊さんと仲良くなりたいみーくんです。

最近、寝る時間遅いのに、
フトンに入っても中々寝付けない。

仕方なく・・・というかほんの思いつきで、
羊を数える事にした。

以前にも羊ネタに触れたと思うが、
今だもって羊のは大いなる謎が残されている。

そもそもなぜ『羊を数える』という儀式が生まれたのか?
(※sleep…seepからと判明w調べりゃ分かる事だったわw)

何と有線放送にも、
ひたすら羊が1匹、羊が2匹、と数えていく、
『羊チャンネル』なるモノが存在してぃる。


・・・いや、今回の問題はそこではない。


とにかく俺は、
アホ臭い自分へのツッコミを押し殺しつつ、
ひまつぶしにも似た気分で、
何となく羊を数えてみた。

羊が1匹、

羊が2匹、

羊が3匹、

羊が4匹、

羊が~・・・・


眠れねぇ。


それどころか、気付けば

軽く500を越えてしまっている。


このままでは一体何匹までいってしまうのか?

確か有線放送の羊チャンネルでは、
どこまでも聞き続けていると、
ある数字を最後に、

『まだ起きてるの?』

と特別な台詞が用意されているらしいが・・。

・・・いや、余計な事は考えるな。
もはや無心で数えるしかなぃのだ。


羊が1072匹・・・

羊が1073匹・・・

羊が1074匹・・・


ここでまた新たな感覚の芽生えを自覚する。
眠れるか眠れないかの前に、


数字が大きすぎて面倒くさい!


百の位を省略して数えたくなったが、
それでは意味がないか…?

疑問が横槍を入れて、小さな葛藤がうまれる。

・・・いかん!
羊さんを数える事にすら集中できなくなってきた。

再び、数える事に集中すべく、
よりリアルに、
頭の中で羊が1匹ずつ柵の中に入ってくる図、
を思い浮かべてみた。


しかし、その時、事件は起きた!


羊が六百三十五匹~(1から数えなおしたw)

羊が六百三十六匹~

羊が六百三十七匹~


羊がろっぴゃ・・・・・・あっ!!


羊の大脱走。


何やら牧夫らしき男達が、
ワヤワヤと大慌てで羊さんを追いかけていく!

せっかく六百匹を越える羊さんの群れを、
こんなに頑張って柵の中に入れたのに!

また振り出しではなぃか!!!!
ヽ(`Д´)ノウワァァァァァァァァァァァァン

ぃや! 待て待て待てっっっ!! 
待つんだ俺っ!!

これは想像だっ! 

振り出しに戻ってもいいんだ!!

いや!! それも違うっ!! 

そぅじゃないっ! 脱走自体がおかしぃ!!


えっ! いやっ!! 
そもそも羊さんを柵の中にどうだっていいんだっ!!

もぉ何がなんだかわからなぃ!


UP系でもやってます?


みたぃな、軽いパニック状態。

バカだろ?

やや落ち着きを取り戻した自分に、
冷静なツッコミを入れてみる。

それにしても悔しい。


テーマが羊さんであれ何であれ、
一度やりだした事を、
途中で投げ出すという行為自体が、
何となく許せない。

せめて柵の中の羊さんが、
3000匹になるまで頑張ってみてはどうだろうか?

一度頭をクールにする為に、
深呼吸をしてみる。


そして気を取り直したところで、
俺は再び数え始めた。

狼さんが一匹・・・

既に違うだろっ!!

ゴルァァァ━━━((゚Д゚))━━━


それじゃ今までに頑張って集めた羊さん達が、
みな食べられてしまう!!

そんなんじゃ羊さんは100匹もいかなぃ。

いや、狼さんを数えちゃいかんだろ。


もはやどうしていいのか分からない。

手の尽くしようがなぃ。


そして、俺は大いなる一つの命題に関して、
自らの問いに答えを出したのだ。


羊さんを数えては、余計に眠れない。


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2021.10.15
毎日遺書を書き始めた当時279日目の投稿内容。
由来を考えたら和訳じゃ催眠効果なくてダメよね…。


過去のボクは昭和の固定観念や慣習に縛られ、自分や家族を苦しめていた事に気付きました。今は、同じ想いや苦しみを感じる人が少しでも減るように、拙い言葉ではありますが微力ながら、経験を通じた想いを社会に伝えていけたらと思っていますので、応援して頂けましたら嬉しいです。