前任と比べてしまう自分に、モヤモヤ。
ほとんどの仕事には「前任」という見えないライバルが存在しています。クライアントさんもついつい前任と後任を比べがち。しかも、前任が先輩だったり、スキルも経験もあるような人だといろいろ負け戦になりやすいものです。
どうすれば良いのでしょうか?
もちろん明確な答えがある訳ではありませんが、戦いの前の準備がおざなりにされていることで負け戦まっしぐら!なんてこともあるように思います。今回は、そんなことに通ずる「引継ぎ」の話です。
こんにちは、アウトソーシングサービスのAny MaMa(エニママ)を運営しているunder→standの河田です。
今日、とあるクライアントさんからデザイン関連やECサイト運営の打診を受けていたのですが「何でうちに声かけて下さったんですか?」と聞いたら「モヤモヤから聞いてくれそうな気がして」・・・とサクラ感溢れるコメントが。謎の営業ツール化し出しているこのnoteでございますが、本日もお付き合いくださいませ笑
今日の社員メンバーのモヤモヤはこんな感じです。
前任から運用量も少なめで、難易度もそこまで高くないからと言われ割とさくっと引き継いだんです。でも、私の担当になってからクライアントさんからのご依頼(弊社のおける売り上げ)がどんどん減ってきていて・・・。要因を確認したいとは思うものの、それを前任(先輩)に聞くことは相手のやり方否定をするような感じになりそうで、モヤモヤ・・・・。
わー、これモヤモヤしますよね。
立つ鳥後を濁さずだろがーーーー!前任のスタンスどうなってんねん!クライアントのこと考えたら、先輩がどうであれ、問題解決する主体は後任のお前の仕事だろがーーーー!なんて、恐ろしいマネジメントも世の中にはあると思いますが・・・弊社はそういうのが苦手なので、こんな話をしてみました。
理想の引継ぎとは?
けっこうよくあるのは引継ぎを前任も後任も「自分のため」にやってしまうことによるロスではないでしょうか。観点が偏ることで、必要なことが抜け漏れたり、非効率に繋がるケースがあるように思います。
あくまでも、僕の論ではありますが理想の引き継ぎとは、
仮に、クライアントさんや関係者が二人の引継ぎをみたとしても、安心をし、もっといい仕事になりそうだといい予感を持てるもの・・・
なのでは?と思っています。そんなことを意識しながら進めると、お互いに多角的な視点を持った引継ぎになるのではないでしょうか。
また、前任、後任それぞれに役割があると思います。
前任は、引継ぎをきっかけに品質を下げさせないこと
後任は、引継ぎをきっかけに品質を上げていくこと
前任と後任には力の差や、得手不得手の違いが必ずあります。それを意識せずに引き継ぐと力の差=品質の差となりやすいので要注意です。
前任は、後任の特徴やクライアントさんとの相性を考えた引継ぎ方を工夫する必要があります。例え後任が新人であっても、引継いで品質が下がるのであればそれは前任の責任になりがちなので要注意です。引き継いだ後にそれは発覚するので、あなたの見えないところで自分の評判が下がりやすいので要注意事案でございます。僕は、これをよーやってました笑(反省!)
一方、後任は前任がどれだけすごい人であろうと、引き継いだら品質をあげる必要があります。前任が苦手だったことを克服したり、問題や課題をいち早く把握し対応する必要があります。クライアントさんは担当者を選べない上に不安に思っているのでなるべく早く素敵な未来を作っていきましょう。
こんな話をすると、力の差のある引継ぎが嫌になってしまう人もいるかもしれません。ですが、全ての力が後任が劣るなんてことはあり得ません。また、会社は後任の成果を信じて託しているというのが大前提なので、後任として気負ってしまった時には、担当を決めた人に相談してみるのもいいと思います。
さて、今回は割と具体的に社員メンバーに提案をした、後任ってこういうことを抑えとくと仕事しやすいよ〜という内容を描いてみました。
後任が把握しておくといい8つのこと
けっこう情報量が多いのでさくっと、箇条書きで参ります。
1.クライアントの事業理解
-誰がお客さんで、何に対してお金を払っているのか。
-お客さんはなぜその企業を選んでいるのか。
2.クライアントと自社の関係性
-自分たちに仕事をご依頼頂いた経緯は何か。
-どんな担当者の方達で、仕事にどんなこだわりを持っているのか。
-自社やメンバーとのこれまでの関係性はどうか。
3.仕事のGOAL(目的・目標)
-クライアントから求められている成果(定量と定性)は何か。
-目標におけるセーフ/アウト/グッドなラインはどの程度の幅か。
4.仕事の手順、求められる品質
-前任はどのような手順で仕事を進めていたのか。
-手順ごとに求められる品質、前任のこだわりはどこだったか。
-ミスや漏れ、遅延が起きがちなところはどこか。
-関係者(Any MaMaならママ)の仕事の手順と品質。
5.クライアント事業と依頼されている仕事の位置付け
-クライアントの商流・業務手順のどこを支援しているのか。
-自分たちの支援はとクライアントの成果にどんな影響を与えるか。
6.使用しているツール、これまでのアウトプット
-input:業務を始めるために必要なマニュアルなど。
-process:業務進行に必要なツールやシステム、提案資料など。
-output:品質定義や、ミス定義などしたものなど。
7.前任も含めた関係者のこれまでの満足度
-クライアント、前任、関係者(ママ)たちの時系列の満足度。
-いつどんな問題があり、原因をどう捉え対策をしてきたのか。
-前任が最新で捉えている問題と、想定対策はどんなものなのか。
8.仲間、チームのはたらき方
-チーム(ママ)にはどんな人たちがいるのか。
-どういうはたらき方が得意で、どんな力を持っているのか。
-自分たちとどんな関係性なのか。
ざーーっと見てみると、「あれ?この辺って自分は引継ぎの時にもらしがちかも・・・」なんていうものもあるかもしれません。
全部を完璧に把握するということよりも、自身のクセによる観点漏れを少なくすることを意識するくらいでいいと思います。
もちろん、これをやればOK!ということではありません。笑
大事なのはクライアントさんやあなたのチームが「いい引継ぎしてくれてありがとね!、めっちゃよくなりそうね!」と見えないところで言ってくれること。柔軟に創意工夫は重ねましょう。
後任が大事にすべきは、次のアクション
引継ぎ後に、クライアントさんや、Any MaMaで言えばママたちが後任から一番最初に言って欲しい言葉はなんでしょうか。それは、「全部引き継いだので安心してください」なのではないかと思います。
・・・・。できるかしら?ですよね笑
クライアントさんに最初からそんなこといきなり言うと、あなたへの期待値マックスで仕事やりにくいことは必至です笑(言える人は言いましょう)。
まずは自分のチーム、Any MaMaで言えばママたちにその一言を言ってあげることからスタートしましょう。クライアントさんが直接見えないことの多い、あなたのチームメンバーはあなたよりも不安な気持ちでいることがほとんどだからです。
そして、次に行うのはクライアントさんに対する提案です。
できるだけ、早い段階で提案をするようにしましょう。前任が丁寧に頑張って引継いでくれたとしても、習熟度を考えれば品質はやはり後任は下がりやすいもの。だから、早い段階で+品質をあげるための機会を作ることで品質増減のバランスを取りにいくことは、結果的にリスクヘッジにもなります。
慣れてから提案を・・・と思う人も多いですが僕は逆だと思います。
これは経験上ですが、慣れていない時の最初の違和感や発見はいいところをついているケースがほとんどです。まだ勉強不足で分からない中恐縮ですが、、、と枕詞を添えつつなるべくアウトプットしていきましょう。早めがいいよ、というのは序盤の方が期待値が低いので喜ばれやすいという側面もあります。(やらしい笑)
前任の置き土産はティーアップ
最後に、前任の方にぜひ意識して欲しいことがあります。それは、ティーアップ。何かと言うと、後任の得意な領域に対してクライアントさんの期待を作ってあげることです。
「後任のXXさんは、XXXXが得意でかつ貴社が課題にされている点にぴったりなので是非事例など聞いてみてくださいね」と言った具合です。
後任がバットをふれば絶対にヒットになるようなパスを作ってあげると、めちゃくちゃいい引継ぎになること間違いありません。
ということで、ちょっと長くなりましたが、めんどくさくなりがちな引継ぎも前任・後任ともに工夫すればチャンスの場となります。是非是非、色んなチャレンジをしてみては〜と思う次第です。
今日はこんな感じです。
みなさま、良い週末を〜〜〜。
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