「どう生きるか つらかったときの話をしよう」を読んで【後編】
こんばんわ、なつきです。
「どう生きるか つらかったときの話をしよう 自分らしく生きていくために必要な22のこと」という野口聡一さんが書かれた本を読みました。
前編では、本書に何が書かれているか、周囲から評価され続けることはつらかったという私の経験をお話ししました。
後編では、周囲の評価から一歩離れた私が、新たに感じるようになった不安と、その不安との付き合い方のヒントが本書に書かれていること、この2点について話していきますね。
周囲の評価から一歩離れた私が、新たに感じるようになった不安
学生、新人、転職後の数年を経て、今ではすっかり職場でも古株です。
老健の作業療法士として、その役割を果たせるように目の前にある仕事に全力で取り組んできました。少しずつ、私は今の職場で信頼を積み重ねていきました。ケアマネージャー、老健のリスクマネージャーの資格を取り、学んだ知識をもとに現場での判断に活かせるよう働きかけ続けてきました。
いつの間にか、私は周囲から「この人に任せておけば大丈夫」と、一定のポジティブな評価を得るようになっていました。
とても心地良かった。
ただ、この心地良さは「この状態が永遠に続くならば」という条件つきだということに気づきました。
同じ上司、同じ同僚、同じ環境が整っているのが条件で、どこかのピースが外れると、この心地良さはいとも簡単に崩れてしまうだろう、そんな風に思うようになりました。
組織の中にいる間は良くても、組織から出た瞬間に生きる方向性を見失ってしまう状態であることに気づいたんだと思います。
不安との付き合い方のヒント
これから先の人生に、強烈な危機感を抱くようになったのは38歳のころでした。
今のように居心地のいい状態が、この先定年まで続くわけがない。
きっといつか周囲の人が入れ替わり、私のポジションは同じではない。
作業療法士として成長した先に見えるものがない。
組織から出てしまったら生きていく方向性が見出せなくて辛い。
(私の場合は収入を得る方向性がみえない)
野口さんが宇宙から帰還後に感じていた、生きる方向性を見失って辛かったころのエピソードに比べれば、スケールは小さく見えるかもしれません。
ただ私のように、「組織を出たら生きていけるだろうか?」と不安を感じる人って多いんじゃないでしょうか。
組織を離れても、自分の足で歩けるような自分にになるには、自分が何者であるかを自分で知っておくことが必要です。
自分が何者であるかをうまく言葉にできない人に向けて、自分一人で自分のアイデンティティを築く方法が3ステップで紹介されています。
自分が何者であるかを知るために、自己理解のステップは欠かすことができないんですね。
好きなもの、得意なこと、大事にしていること、この3つは自分を知る過程の中でどの書籍にも繰り返しでてくるキーワードです。
我が家の本棚に並べたい
本書で語られているエピソードから50~60歳代の男性の方を想定読者にされているのかな、と感じました。
一方で、「自分が何者であるか知る」「どうすれば、自分らしく生きていけるのかを一緒に考える」といった内容は、これから進路選択を迫られる高校生や学生さんに刺さるのではないかなと思いました。
まだ今は早いけど、本棚に置いておいて、長男や次男がいつでも手に取れるようにしておきたい。
そんな風に思えた一冊でした。
私はAudibleで聴いたところなので、紙の本をこれから購入したいと思っています。
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