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【五輪】北京2022 大会4日目・お茶の間観戦記

今日は最後に波乱が待っていました。
それではハイライト行ってみよー!

フィギュア団体決勝ペア・フリー

日本が団体でメダルを取れるかどうかはペア次第、と長年言われてきました。
シングルは男女共に高いレベルのスケーターが揃っていますが、ペアの人材不足には昔から悩まされていたのです。

実はペアをやりたがる女子は結構いるのですが、ペアをやりたいという男子は日本にはほとんどいません。
木原龍一も元々はシングル選手でしたが、強い説得に根負けする形でペアに転向したのです。

三浦璃来という最高のパートナーに巡り合い、2人はショート同様に自己ベストを叩き出す素晴らしい演技でした。
団体戦のメダルは、間違いなくペアの2人がもたらしたものです。


スノーボード男子スロープスタイル決勝

予選で一際光る独自性を見せ付けた濱田海人選手。
決勝でも自分のスタイルを貫いた彼のランは最高にカッコ良かったです。

果敢に挑戦し続けた大塚健選手、着地が本当に惜しかった。
たける」って名前の男子はイケメンになる運命なんですかね?

そして中国の新星、蘇翊鳴スー・イーミン選手の活躍も忘れてはいけません。
中国人は空中でクルクル回る競技が得意なので(飛び込みとかトランポリンとか)本腰入れて強化したらスノボ界も中国が席巻するんじゃないでしょうか。


スピードスケート女子1500m

金メダルが確実視されていた高木美帆選手でしたが、直前にオランダのビュスト選手が叩き出したオリンピックレコードを破れず、銀メダルでした。

すぐさま「銀メダルおめでとう!」という声がテレビやネットから聞こえてきます。
もちろんそれを発する人は「銀メダルだって立派だよ!」といった善意で言っているのでしょう。

オリンピック初出場の選手や、思いがけない躍進による銀メダルに対してなら、その言葉は発せられるべきです。
しかし、高木美帆にその言葉を掛けるのは間違っています

平昌大会で銀メダルを取った瞬間から今日のこの日まで、彼女は死に物狂いで練習を続けてきました。
たったひとつ、金メダルだけを目指して、それこそ血反吐を吐くような思いで4年間を過ごして来たのです。

そんな彼女に対して「銀メダルおめでとう」なんて、そんな酷な事、私には絶対に言えません。
己を律して頂点を目指す人に対して「2位じゃダメなんですか?」などと言うのは失礼極まりないことです。

彼女が栄光への努力を諦めない限り、応援し続けます。


スキージャンプ団体混合

1回目のジャンプで「沙羅ちゃんすごいすごい!」と興奮していたお茶の間を一瞬で凍りつかせた、スーツ規定違反についてご説明します。

スキージャンプのスーツは、布にゆとりを持たせることで風の抵抗を上手く利用できます。
イメージ的にはムササビみたいな感じです。

赤丸のとこ

この布面積が大きければ大きいほど有利になってしまうので、国際スキー連盟によって規定が決められています。

直立姿勢で、スーツ寸法はボディーと一致しなければならず、最大許容差はスーツのあらゆる部分において、ボディーに対しプラス1センチ~3センチ(女子は同2センチ~4センチ)とする

FIS規則

「じゃあなんで事前に測っておかないんだよ!」と思われるでしょう。
もちろん測っています。
しかし布面積が大きければ有利なため、各選手は規定ギリギリのスーツを着用する傾向にありまして。

女性はホルモンや水分量の関係でむくみがでたり、逆にスッキリと落ちたり、ということが一日の中で起こります。
このため、昨日は規定OKだったスーツが今日はNGということもあるのです。

通常、選手は個人でサイズ違いのスーツを何着も用意しておきます。
誰に責任があるかと言えば、しっかりチェックをしてスーツを選ばなかったチームスタッフの責任と言えるかもしれません。

また、他国からも失格者が複数出ていることから、男女混合という初めての種目に際する検査体制の違いがあった可能性もあります。

つまり、高梨選手個人に責任はありません
何故か叩かれやすい彼女ですが、非常に礼儀正しく、日本におけるスキージャンプの女子人口を確実に増やした功労者です。
SNSなどで安易に批判することは絶対にしないでください。


大会5日目の観戦予定

何と言っても注目はフィギュア男子ショートなので、メダル候補選手の滑走予測時刻を記しておきます。

13:15 羽生結弦(ソチ大会、平昌大会・金メダリスト)
13:20 宇野昌磨(平昌大会・銀メダリスト)
14:00 鍵山優真(2021世界選手権・銀メダリスト)
14:10 ネイサン・チェン(世界選手権3連覇)

あくまでも予測なので「絶対に見逃したくない!」という方は少し早めに見始めることをオススメします。


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