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股をかける少女

また出オチ気味のタイトルですいません。

筒井康隆先生、お元気ですか。
私も「最後の喫煙者」となるべく日々精進しておりますので、一緒に最期まで走り抜けましょう。

さて20歳頃のこと。
すでに立派なビッチとして仕上がっていた私はひとつの疑問を持った。

「最高何股までなら出来るのかな?」

これは恐れを知らないアバズレの壮大な実験の記録である。

※倫理やモラルから外れている話なので、苦手な方はスルーしてください。



曜日ごとに違う男とデートできたら楽しそう

キッカケはよく覚えていないが、多分友達と飲んでいる最中にそんな会話になったのだろう。

以前にも書いたが私は惚れっぽい上に愛情の総量が多い。
だから一度に2人でも3人でも均等に愛情を注ぐことが出来る。
誰が本命で誰が控えとかは無い。

「みんな好きでいいじゃない。むしろなんでひとりに絞る必要があるの?」

おつむの弱い私は本気でそんな風に考えていたので、こうなったらギネスに認定されるぐらい彼氏を増やそうと考えた。

だが実際に彼氏を増やしてみると、困ることが色々と出てくる。
まず筆頭選手として挙げられるのが名前の呼び間違いだ。

「あ、フミヤくんそれ取って」
「うん。俺サトシだけどね」

みたいなことが頻発するので、デート直前には相手の名前を念仏のように唱えて頭に刷り込ませなければならない。

さらに記憶の思い違いという大きな問題も発生する。



ラブホのスタンプカードが出せない

今はあまり無いと思うが、当時は多くのラブホにスタンプカードがあった。

大抵の場合は「10回宿泊毎に1回無料」みたいなサービスが付いていて、彼氏と常泊しているラブホのスタンプをせっせと溜め、「あと1回で無料だね♡」などと楽しんでいたものだ。

しかし馴染みのラブホに他の彼氏と行った際、いつものクセで「あ、スタンプカードあります!」などと受付に出してしまえば致命傷となる。

この程度ならまだ可愛いもので、彼氏が多すぎる故に、各人とデートした場所の記憶に食い違いが発生してしまう。

「この前も思ったけど、今日のラブホがやっぱ渋谷ナンバーワンだよね!」
「え?オレ凛と渋谷来たの初めてだけど…」

このような修羅場をくぐり抜け、私は最大5人同時進行まで発展させた。
マイケル富岡の12股には遠く及ばないが、毎日違う男とデートするのは中々疲れるのだ。
マイケルはすごい。

しかしここで大きな壁が立ちはだかる。

クリスマスだ



カップル最大のイベント

株式会社ネクストレベルが2020年に行った調査によると、恋人がいる人に「今年のクリスマスは誰と過ごしますか?」と聞いたところ「恋人と過ごす」と答えた人は60%だった。

この回答を私はかなり衝撃を持って受け止めた。
恋人がいても40%は一緒に過ごさないとは、これいかに。

もちろんコロナの影響もあるが、恋愛至上主義の価値観が立ち消え、個が尊重されることになったのは喜ばしいことかもしれない。
クリスマスだからといって別に恋人と過ごす必要はないのだ。

しかし私の時代はそうではなかった。

「クリスマスは恋人と過ごす」というのは至上命題であり、そろそろ別れたいと思っている恋人に対してすら「とりあえずクリスマスは一緒に過ごしとこう。ひとりは絶対イヤ」と考え直すような風潮だったのだ。

そんな中、5人もの彼氏を抱えた私は頭を悩ませた。

当時は24日の夜にクリスマスディナーを一緒に楽しんでイルミネーションを鑑賞し、予約していたホテルで25日を迎えてお買い物に行く、みたいなデートが定番だったのだ。

無い頭をフル回転させ、私はなんとか5人を満足させるべく計画を練った。




走りきった2日間

考え抜いた末、クリスマスの2日間に5人はどうしても無理という結論に至った私は、1人を切った。
ごめんね。

そして4人を満足させるために考えた計画はこうだ。

24日午前から夕方:Aくん
24日夜から25日朝:Bくん
25日昼から夜:Cくん
25日深夜から26日:Dくん

だが問題は山積している。
まず「何故クリスマスイブの夜を一緒に過ごせないのか」という不満がBくん以外から出てくるだろう。

それに対して私がした言い訳TOP3を紹介する。

1位:クリスマスはいつも家族と過ごすから
2位:私クリスチャンだから、クリスマスは教会のミサに行かないといけないの
3位:クリスマスって西洋の考え方でしょ?私は仏教徒だからクリスマスを特別視したくない

夏木凛の脳内「セックス放浪記」より

男のためなら宗派も変える。
絶賛股掛け中の女子はゼヒ参考になさってください。

なんか色んな所から怒られそうですが、実際バージンでも無いのにバージンロードは歩けるので、みなさん安心して励んでくださいね。


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