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私のここまで

こんにちは。

実は6月末に、遂に修士課程を修了しました!

応援して助けてくれた家族、友人、先生方には感謝してもしきれません。

色々なことがあったけれど、いざ終わってみると意外とあっさりとした感情で呆気ないな…ということで、

今回は、私がここまでに至った経緯や想いをダラダラと綴っていきたいと思います。


アフリカ開発への想いとフランス語

私が中高生だった頃というのは、企業のアフリカ進出が盛んになってきた時期と重なっていたようで、開発に関わる情報はパンフレットのようなものでよく見かけていた記憶があります。

進路を考える中でそんなことがいつも頭の中にあり、「アフリカで地域開発に携わりたい・飢餓や貧困をなくしたい」という気持ちで、英語の授業や第二外国語が充実している大学の専攻を決めました。

実は高校生の時、イギリスの大学で開発学について学びたいとも思っていて、仲介業者の個人面談に1人で行ったりもしていました。(結局、学費や生活費の高さに愕然としてやめることにしましたが…)

大学生になり第二外国語でフランス語を専攻したのは、フランス語が出来ればアフリカに行けるかも…という安直な理由でした。

他にも魅力的な言語が沢山あったけれど、あの頃は、アフリカ!フランス語一択!という気持ちだったのを覚えています。

また、地域研究というものに興味があったので、「外部的環境がヒトの生活や習慣にどのように影響を及ぼすのか?」というテーマを学ぶゼミに1年間所属しました。


フランス語の交換留学

大学のフランス語の授業では、基本的な単語や文法、会話を学んでいました。あの時の単語テストはしっかりやっておいてよかったなあ〜。

1年次、クラスは大人数だったけれど、フランス語検定を定期的に受けるような私みたいな真面目な学生はあんまり居なかった印象でした。

2年、3年と続けていたのは7、8名だったと思います。

そして私の転機となったのが、学部時代の交換留学でした。コツコツとフランス語検定を受けていたことや、テロの直後で候補者が少なかったことなどが重なって、私はパリ第10大学への交換留学生として選ばれました。

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この頃、私のアフリカ熱はというと完全に冷めていて、代わりに「企業の農業参入」熱が燃え上がっていました。

というのも、私はこの頃、とある授業でお話に来ていた農林水産省の方の、「これからは農業がアツい!」という話に心を動かされておりました。

心が動きすぎて、教授の知り合いの知り合いの長野の農家さんのお手伝いにいく、というようなことまでさせていただきました。

この出会いによって、私は有機農業に出会うことになりました。

一方で、2年3年次にはゼミで企業戦略論や経営論について学んでいました。(なぜなら、当時お付き合いしていた方が起業をするということで、それのお手伝いがしたかったからです。)

ということで、そんな偶然に出会った興味関心のある分野、農業と起業戦略、を繋げ合わせた「企業の農業参入」という領域にとても興味が沸いたのでした。

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この「農業」というテーマは、思わぬところで私を助けてくれることになりました。トビタテ留学JAPAN という奨学金制度の申請に、この農業が生きたのでした。

トビタテ留学JAPAN とは、留学における学生の自主的な活動を支援してくれる文科省主催の官民共同の奨学金制度です。

私は中でも、多様性人材コースに「有機農業の流通」というテーマで採用されました。

有機農業の発展や有機野菜の流通に関して、有機農業大国フランスで学ぶ!という、自分でもびっくりするくらいのこじ付けテーマでしたが、熱意を認めてもらえたのだと思っています。

実際、1年の交換留学期間の間に、オランダの企業に視察に行ったり、パリ大学で授業で企業の農業について学んだり、いくつかの農家でWWOOF をしたりしました。


180度変わった価値観

交換留学で学んだのは、私が予期していたのとは正反対のことばかりでした。

例えば、企業の農業参入の悪影響、大規模農家の苦悩、環境破壊、大規模な食品加工業の実態、などなどです。

以前紹介した『トマト缶の黒い真実』という本は、この当時受けていた授業で出会った本でした。

正直、自分の無知に愕然としました。

同時に、物事には裏と表があるのだということを実感させられました。

有機農業への企業参入というものが一概に善であると思えなくなったことは、私にとって大きな思考の変化でした。

他にも、動物の権利という概念と出会い、ベジタリアンやビーガンになってみたり、アウトリーチ活動に参加してみたりしていました。

最終的に、学部の卒業レポートでは、市場経済の行き過ぎた成長、さらに食品産業における動物の権利について書きました。


大学院留学を決意

農業や食品産業は私たちの生活や環境問題に複雑に関わっていると知れたことで、私の勉強したい欲は膨れ上がりました。

これが、大学院でもっと学びたいという想いにつながっていきました。

(帰国直前にフランスで好きな人ができたのも、大学院進学への熱意に少なからず貢献していだと思います…。)

交換留学していたときに目に涙を溜めながら授業を受けていた私に個人授業をしてくれたとても優しい先生に連絡し、志望動機を添削してもらったり、学科の先生に話をつけてもらったりして、半分コネで入学しました。

学部を卒業してから入学までの半年間は、日雇いバイトやフリーターをして小遣い稼ぎをしていました。


モノの捉え方

大学院で学んだのは、これまでのnoteで書いてきたような地域の発展や地域資源の管理活用などです。

初めに興味があったようなアフリカの経済開発や大企業の農業参入は、私の中でネガティブな経済活動として位置づけられるようになりました。

とても不思議だなと思います。

モノの見方は、思わぬことがきっかけで変わるんだな〜と思うし、それは多くの場合、直感が大きな役割を果たしているな〜と感じています。

学ぶ分野をコロコロと変えてきたことは、良くも悪くも私に大きな影響を与えていると思います。

だけど今の私が、出来るだけニュートラルな視点で物事を捉えようと常に心がけていられるのは、ここまでの考え方の変化があったからだと思っています。

また、ここまでの学びは、迷える私のことを気にかけてくださった先生方と、背中を押してくれた母親がいたからこそ出来たことだと思っています。

ありがとうそしてこれからもよろしくお願いします!!!!!!


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