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『「処方せん」的読書術』奥野 宜之

この本を読むまで、自分は「こういう本は読まない方がいい」、「こういう本を読むべき」など、少し読書を力んで捉えていました。

著者は、タイトルにあるように、心をメンテナンスするために、不安を鎮めるために、いま読みたい本を読むべきだと言ってくれています。

本を読む目的は「立派な人になること」ではなく「自分の心をメンテナンスすること」。「歯を食いしばってまで、世間の言う「名著」を読む必要はない。

好奇心を強くするために肝心なことは、「ビジネスマンならこういう本を読むべき」とか「こういう気持ちで読むのは良くない」といった意識を捨てること。「知りたい」「見たい」「味わいたい」という欲望を自主規制しない。

もっと主体的に、わがままに、自分の精神にジャストフィットする本を選ぶべき

そうか、カッコつけずに、読書をそう捉えていいのだと、少し肩の荷が降りた気がしました。

それから、以下のようなアドバイスもしてくれています。

イライラしたり焦ったりして、いよいよ全力で壁でも殴ろうかと本気で考えるようなとき、僕には最後の手段があります。それは、本を書き写すことです。文字を書き写すと心が静かになる。

著者は「写経」のようなものと言っています。

私も本を読んで心に残った所をノートに手書きするのが大好きです。
また、不安になったりしたとき、とにかく心のうちを文字にするようにしています。なぜか落ち着いてくるんですよね。

心をメンテナンスするための読書、勇気つけられる一冊です。


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