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『文具上手』土橋正


文具好きの方はきっと楽しめる本です。

著者が取材をした、様々な職業の方々が1人ずつ登場し、仕事やプライベートで普段どのような文具を使っているのかを紹介してくれます。

単なる愛用文具の紹介だけでなく、例えばロディアの11番やツバメノートをいつどのようなタイミングでその文具を使うのか、なぜその文具を選ぶのか、最終的にはその人の仕事観、人生観などにつながっていきます。そこが良い。


私が好きな箇所は、ポスタルコ プロダクトデザイナー マイク・エーブルソンさんのコーナーで、最後にマイクさんが文具の魅力を話してくれている箇所です。


文具は見えないものを見えるようにしてくれるものだと思います 。

たとえば時間は目に見えません 。その時間を見えるようにしてくれるのが手帳です 。また頭の中で浮かんだアイデアを形あるものにしてくれるのがペンと紙です。

人間というものは見えるようになると、それがきっかけとなって記憶の奥底に眠っていたものを思い出すことができるんです。それまで関係を持っていなかった点と点が目に見えるようになることで繋がっていきます。

文具は考える道具としてとても重要な存在です」


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