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日本人がライフプランを作らない理由

ライフプランって作りたいですか?

この質問をすると、表面上は「作った方がいいのかな?」と考えている人が若干名要る程度で、ほとんどの人は「面倒臭そうだな」と感じているのではないだろうか?

ファイナンシャルプランニングを行う上で、ライフプランを作るのは欠かせない。
しかし、実際にライフプランを自ら希望して作る人は殆どいない。

必要に迫られて切羽詰まった人は進んでライフプランの作成を依頼する場合もあるが、とりわけ現状に著しい不安を抱えていない限り進んでライフプラン作成を希望する人は少ない。

住宅を取得する時や生命保険の見直しをするとき、子どもが生まれて教育資金の相談をしたときなどファイナンシャルプランナーや生保営業パーソンからライフプランを作ることを勧められるが、ここでもすべての人がライフプランを作るものではない。

経験したことがある人はわかるだろうが、正確にプランを作ろうと思うと大変な準備が必要になる。
アバウトなデータでは中途半端なライフプランしかできないので作る意味がない。

それは何故かというと、今後のおカネの流れをシミュレーションするために「キャッシュフロー表」を作成するからだ。

このキャッシュフロー表を作るのに、これまでの年収やこれからの予想年収、職務経歴、現在の資産状況、現在の生活の支出、ローン状況などをあらわにしなければ正確なシミュレーションは出来ない。

ここにライフプランを作らない3つの障害がある。

全てをオープンにしたくない
キャッシュフロー表を正確にシミュレーションするために我が家の生活内容から資産・負債状況まで簡単に見知らぬ赤の他人に抵抗なく教える人はどのくらいいるのだろうか?

私自身でさえもそこは抵抗がある。
ファイナンシャルプランナーのプロはこのキャッシュフロー表がライフプランを作るうえで重要なファクターだとは理解しているが、実際に自分に置き換えたら微妙である。

なかなか真相を出し辛いのは理解するが、プロ意識が働くと、どうしてもいいキャッシュフロー表を作ろうとデータを集めたがる。
その結果クライアントに事細かく質問するようになる。
質問される側は問い詰められたような感覚になる場合もある。

こうなるとストレスしか残らない。

面倒臭い
人は長々と説明したり細かいころまで知りたくはない。
それよりも「結論を早く教えてくれ!」と思っている。
何かを途中でやめた人の理由を聞くと「面倒臭くなった」と回答する人が多いようだ。
それだけ現代人が短期になっているのかもしれない。

たぶん、このコラムも長々と解説せずに早く結論を書け!って思ってい読んでいる人も多いだろう(笑)

現実が怖い、未来が怖い
未だにがん検診を怖がって行かない人がいる。
その人たちはがんの怖さを知らないわけではなく、がんの怖さを知っているから行かない人も多い。

宣告されるのが怖いのかもしれない。
現実に直面するのが怖いのかもしれない。

ライフプランも同じではないだろうか?
現実を知るのが怖い。
未来を予想するのが怖い。
このように人は恐怖を感じたら思考を回避する心理的傾向がある。

本当はライフプランを作るのはいいとわかっていても脳がそれを回避するのかもしれない。


これらは全てキャッシュフロー表を作るからこのようなアレルギーが出る。

更に、細かくヒヤリングして完璧なキャッシュフロー表を作ったとしても、その計画通りに行くことの方が奇跡だ。
言い換えれば苦労の割にはあまり実現性はないのある。

ただ、これから住宅を取得しよう、保険を見直そう、教育費を貯めようと考えて行動するきっかけにはなる。
不安だったり、情報が不足していると人は後押しを期待する。
そのあと押しがキャッシュフロー表なのかもしれない。

ここからが私の結論
キャッシュフロー表を細かく作るのは意味がないかもしれない。
ザックリでいい。
それよりもキャッシュフロー表を使わないライフプランを作るべきではないのか?

自分たちの今の思いを纏めるだけでもいい。
大事なのは今どうなりたいのか?である。

どうせ未来は予測不能で変化する。
予測不能をあれこれ考えても仕方がない。

何度でもいうようだが、今何がしたいかを考えるのがライフプランである。
そのライフプランを「マイプラン」にすることだ。

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