no.16 30代が振り返る、大学生時代の失恋日記

はじめに
何の飾り気もない記事を見に来てくれた方たちへ、ありがとうございます。
大学を卒業した後も、だいぶひきずっていたので、気が済むまで、書き続けます。
そして、同じことを何度も書きます。
失恋ってそういうものですよね、と思いながら読んでいただければと思います。

わたしが24歳の頃の日記。冬。
この頃は、書くことが夢の話しかありませんでした。

夢。

どこかわからない部屋だったけど、あの人の部屋のようだった。
ふたりきりで話をしていた。

話はすぐにもつれ、あの人は出て行った。
わたしは追いかけていった。

部屋を出て、家を出て、すぐそこにあの人はいた。
あの人は「○○だったら、元に戻れたかもしれなかったなぁ」
だなんて言ってた。
○○のところを聞き取れなかった。

けれど、夢のなかのわたしは、それがもう不可能なことだと思っていて、
あの人の近くにいき、あの人を、だきしめていた。

ごめんね、ごめんねと独りごちるようにこぼしていた。

24歳。大学を卒業して、もうすぐ2年が経とうとする頃。冬に見た夢。

なにもないから、夢でも会えると嬉しかった。
バッドエンドの夢が多かったけど、嬉しかった。
まだ生傷であることを、わたしは大事にしていた。

新年度を間近に控え、生活の場所が移ることになったわたし。
会うか会わないか、会いたいか会いたくないかを、形式上、問答していた。
会いたいに決まっている。

けれど、会って、本当にどうしたいか。
そこまでは考えられていなかったと思います。

わたしの気持ちは、持ち重り。
捨てる場所を見つけられず、昇華できず、ただずるずると引きずっていた。

だから、会ったとしても、もう2年も前の大学生の頃の、わたしの気持ちが、それが、いまでも続いているんだよって、伝えることしかできない。
そういうふうに自分のことを俯瞰することはできませんでした。

生活の拠点が、新年度から移る。
これを理由にしたら、会えるかも。
ただそれだけに希望を見いだしていました。

わたしは、過去の、この恋愛を、
どう完了させたらいいか、わからなくなっていました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?