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【兄とのはじまり】第3話:こまかすぎる感想

フジテレビ7月期 月9ドラマ「海のはじまり」。
TVerで公開されたスピンオフドラマ「兄とのはじまり」について、愛情重めで語ります。
今回は、弥生回。


番組情報

「海のはじまり」公式サイト


第3話 「弥生」

お嫁さん

弥生がやってくるからとソワソワしながら準備をする月岡家、和哉、ゆき子、大和。
自分が夫の実家に初めて行った時に嫌いなものを涙目で頑張って食べたことを思い出したゆき子は、弥生に好き嫌いを聞き忘れた、お嫁さんには絶対そんな思いさせないと誓ったのに、と焦っています。
もうすっかり、弥生をお嫁さんだと思っているゆき子さん。
この日はきっと、結婚うんぬんではなく、恋人ですということで弥生を実家に連れてきたであろう夏。
夏が彼女を家に連れてくるのは初めてだとのこと。
夏くん、ちゃんと弥生さんのことを大切にして、将来も見据えていたんだろうなということがわかりますね。

兄ちゃんが幸せそうでよかった

食事会を無事に終えたようで、夏と弥生が帰って行った後、「いい子でよかった」と一安心の月岡家。
大和は夏の彼女のことみんなをいい人だと言うからあてにならない、と言う親に対して、「本当にいい人だったから、前の人も」と大和。
水季とはあれ以来会えなくなってしまったけれど、大和にとっての水季は、やっぱりいい人、好きな人だったんだろうな。
なぜ別れたのか、この時点での大和は知りませんが、どこかで気になっていたのでしょう。

「弥生ちゃんは両親にかなり気に入られたし、何より兄ちゃんが幸せそうでよかった。」
大和のモノローグです。
兄ちゃんが大好きで、兄ちゃんには幸せになってほしいと心から願う大和くん。
水季と別れた後にひどく落ち込んだ様子の夏のこともそばで見て来た大和だからこそ、こうして弥生という素敵な人に出会えたことを、嬉しく思っているのでしょう。
"兄愛"が伝わってきますね。

合鍵

夏と弥生が同棲を始める前にたくさん押しかけようと、また夏のアパートに勝手にやってきた大和。
どんだけお兄ちゃん好きなん(笑)
まるで自分の家かのようにシャワーを浴びて上がってきたところで、やってきた弥生と出くわしてしまう大和。
「あいつ合鍵渡してやがる」という大和の嫉妬めいたモノローグが可愛かったです。

ほんと、スピンオフは本編にも繋がる要素があって、どこか切なかったりする場面もあるけれど、基本的に気楽に笑って観ることが出来るので、心のバランスが取れてありがたいです(笑)

気遣ったほうがいいの?

実家に挨拶に行った後の夏の両親の様子を気に掛ける弥生に、大絶賛だった、次いつ弥生ちゃん来るのってずっと言ってる、と大和。
嬉しくほっとした様子の弥生に、兄ちゃんが幸せそうでよかったと伝える大和。
大和くんって本当に素直だし、コミュ力の鬼、愛されの達人ですよね。
敬語とタメ語のバランスが絶妙だし、人懐っこいし。
スピンオフ第1話ではまだ新しい過程に慣れない様子だった大和。
大和がこんな風に大和らしくいられるのは、あの家族で、あのお兄ちゃんで、育ってきたからですね。
人懐っこい大和に、弥生もすぐに打ち解けている様子です。

自分と父親との関係について聞いているかと弥生に確認をする大和。
既に夏から聞いていた弥生に、気を遣わせてすみませんと、水季に対して言ったのと同じように詫びる大和。
それに対して、「気遣ったほうがいいの?」と笑った弥生。
とても自然で、弥生の優しさと配慮、包容力に溢れているシーンでした。
水季とは違うけれど、どこか似ている。
大和にとってはどちらも、自分に気を遣わないでいてくれた人、ですね。

色々ある

「気遣うどころか羨ましいよ」と続ける弥生。

「血が繋がってても、どうしようもない家族っているから。血が繋がってる親でも、気遣わなきゃいけない子どもだっているし。自分の親、まだ月岡くんに会わせてなくてさ。会わせたくなくて。家族、苦手でさ。」

「兄とのはじまり」第3話 - 百瀬弥生

自分の家族に対してぽろっと素直に大和にこぼした弥生。
大和って、こんな風に、一緒にいると人を素直にさせる、安心させる力があるのかもしれませんね。

「こんなちゃんとしてる人にも、色々あるんだな」という大和のモノローグ。
自分の家は複雑で、色々あって、普通じゃない、そう思ってきた大和だけれど、何事もなさそうなちゃんとしてそうな弥生にも、色々ある。
みんなそれぞれに色々あって、普通とかって別になくて、だから大和の色々は、特別じゃない。
大和のことも、弥生のことも、誰かだけがとても大変で誰かだけがとても楽で、そんな風に決して描かない。
そしてその「色々」を、ヒーローが突然現れて解決するようなことも起こらなければ、悪人が現れてほじくり返して痛めつけるようなこともしない。
それぞれが色々あって、だけど、生きてる。
淡々とそんな風に人を描くこの作品が、好きです。

夏の父親

夏の実の父親は離婚しただけで生きているということ、父親について弥生も大和もあまり詳しくは聞いていないということがわかりました。
本編第5話で初めて夏の口から触れられた実の父親。
ゆき子の「どっかで元気にしてるんじゃない」という言葉で今回は終わってしまいましたが、夏の実の父親についても、今後どこかで描かれるタイミングがありそうな気がしますね。
夏はまだ幼い頃に離婚したということですが、それ以来会っていなさそうな雰囲気。
特別会いたいとも思っていなかったかもしれないし、ゆき子に気を遣って話をしないようにしていたのかもしれませんが、夏が「父親」として海に向き合っていく過程で、きっと今まで以上に思い出すことも増えそうな実の父親。
今後の展開に注目です。


水季と弥生

夏がしょっちゅう大和の話をすると笑う弥生。
嬉しそうな大和。
「兄ちゃん。この人を泣かせるようなことは絶対に許さない。俺が許さない。」という大和のモノローグ。
一気に弥生ちゃんとの距離を縮めて、すごく慕う大和が可愛らしいです。

「時々遊びに来てあげてね。本当は嬉しいんだよ、大和くん来てくれるの。」
「これからも兄弟仲良くね。まあ仲は良いと思うけど。」

穏やかに言う弥生のこの言葉、水季が大和と最後に会った日に言った言葉と重なりますね。
同じ言葉でも、お別れの言葉だった水季と、これからを感じさせる弥生。
言う人によって全然意味が変わってくる、生方さん作品らしい表現です。

「前の恋人とは一見真逆の、でも、ちょっと似てる人だった。」という大和のモノローグ。
本編を5話まで見てきた私たちも、水季と弥生に対してきっと似たようなことを感じていて。
これからの展開においても、きっと水季と弥生が対比されながら、似ている部分がもっと見つかっていく、そんな気がします。

この後、夏の帰りを待つまでの間、「帰ってきたドラえもん」を観ようとする大和。
水季の事、思い出したんですね。
DVDか何かが家にあるみたいでしたので、水季があの時咄嗟にこの作品のことを口にしたのも、水季と夏、二人で一緒に昔本当に観たことがあったからかもしれませんね。
帰宅した夏が、「帰ってきたドラえもん」を観て泣いている大和と弥生の様子を見て唖然とする様子が目に浮かんできて、勝手に笑いました(笑)

泣くことになる

この後、場面は本編第5話で実家で夏が「子どもがいる。弥生さんの子じゃない。」と言ったシーンに変わります。
固まる月岡家、「弥生さん、これは絶対泣くことになる。」という大和のモノローグ。
本編とのリンク具合が素晴らしい。



夏、水季、ときて、弥生回だった第3話。
次は誰でしょう。
スピンオフは10分弱でサクっと観れて楽しいですね。

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