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恭二は魅力的か?ただのクズ男か?/Netflix『離婚しようよ』感想

タイトルから、結婚とか離婚とか。夫婦、家族、愛について考えさせられると予想していたこの作品。

意外や意外。まったくそんなことなかった。そんなことは頭に残っていなくて、どちらかというともっと別のテーマに目がいった。
何かを得ること失うこと、失敗を恐れないこと、心の自由さ、地域/都心の違い、男女平等、などなど。

でも見終わったいま、とにかく一番考えているのは恭二(役/錦戸亮さん)のこと。恭二のいろんなことが疑問で、引っかかって、つい考えたくなるのだ。恋か??!笑

この記事を読んでから、恭二を魅力的だと思うかどうか、ぜひ教えて欲しい。顔や雰囲気だけでなく、一人の男としてどうなのかを。

(※ネタバレと個人の解釈を含みます。観ていない方は、ぜひご覧になってください!肩の力を抜いて、平和な気持ちで観れる作品です!)

~恭二から考えさせられたところ~

①惹きつけられる魅力

『離婚しようよ』でTwitter検索すると、恭二の色気にやられた、という感想が多い。きっと、私以外にも恭二に惹かれた女性は少なくないと思う。
その要因がわからない。色気と言えば簡単だけど、顔、雰囲気だけじゃない。そんな魅力を追求したい。顔以外、顔以外で…。

まず最初。こっちの話も聞かずにゆい(役/仲里依紗さん)に向って「俺の女神。」と言う恭二。パチンコ?出る?自分のこと知らない?という驚きから、別世界に興味をそそられたゆいが着いていってしまう気持ちがわかる。

その後の強引なキスも、「今日は帰って。」という相手のペースに翻弄される流れから、携帯買って謝られるのも、許してしまう。許すこと=愛情となり、自分は恭二を好きだと思い、ハマっていくのだ。

一方でくさいセリフも多い。そこは現実で言われることを考えると引く。
「ゆいの自由な時間、全部欲しい」という発言は、きゅん♡より、は?全部とか無理って答えちゃうけど、お金より時間のほうが価値があるという考えは好きだと思った。
「俺たちの心は自由だ。」は、引いた。ドラマ内だと面白いけど。

自分のペースに飲み込んでいく。そこが恭二の魅力なのかもしれない。
……後半からは余裕がなくなっていって、魅力ガタ落ちなのだけれど。

②ゆいに対する感情

恭二、ちゃんとゆいのこと好きだったんだねえ???

私が何度か見返したすきなシーンがある。
離婚会見をするゆいと大志(ゆいの夫、役/松坂桃李さん)を、寝転がりながらスマホで見ていた恭二が、スマホを自分の顔に落としてしまうシーンだ。

スマホを顔に落とした恭二は、「いってぇ…顔が痛え……。」と言いながら、涙を流すのだ。
この姿を見たときに、あ、恭二って、ゆいのことちゃんと好きなんだ、と理解した。

愛媛に追いかけてきたときも、ホテルに住み着いたときも家を借りたときも、私は恭二の気持ちはわからなかった。まあ自由人だし気ままに転々としてんだろうな~くらいにしか思わなかった。

妊娠したゆいに「男が誰でも、ゆいの子なら、俺の子だ。」と言ったときも、愛情は伝わってこなかった。
恭二は、最上級の愛を伝える言葉だと思って言っているのはわかった。それでも、ジャイアンのようにしか聞こえなかった。

だけど、あの涙だ。好きな人が、「私だって離婚したくないよ!」と夫に向かって泣き叫んでいるのを、どんな心境で見ていたのかはわからない。でも、あの涙が出てくるのだ。

その後もゆいと大志の選挙を見守るけど、そのときの感情もよくわからなかった。ただ、ゆいへの愛情だけじゃない気がした。大志への尊敬とか、愛媛のために大志を応援したい気持ちが混ざっている気がした。

だからこそ、あのスマホのシーンがすきなのだ。
シンプルに、ゆいへの愛情だけを感じられる、あのシーンがすき。

③感情やモノごとの言語化

恭二は”言語化”というフレーズを複数回使っている。しかも否定的に。

「俺のこと、言語化すんの止めてくれ。」
「こういうこと、言語化するのも最低だけどさ。」

結局ゆいと恭二は別れてしまうのだが、ゆいと恭二の恋愛はお互い子供っぽいな、と思うところが多かった。恭二が悪い場面も、ゆいが求めすぎてるなと思う場面もあった。どっちが悪いとかじゃなく、五分と五分。

理由は、この"言語化"な気がした。
恭二は気持ちをオブジェで表現する。ゆいはそこに突っ込むこともなく、自分の主張を強くすることもない。だから、2人は意見をすり合わせていくという行為をしない。そりゃ、関係続かないよねって。

でも、恭二は東大中退で、言語化能力がないわけではない気がするのだ。言語化が嫌になった原因があるのか?その原因は不能なのか?そもそも不能の原因は?ますます恭二の過去が気になる。

私は言語化が苦手だ。
仕事の打合せでも、感情を伝えるときも、自分が言いたいことを伝えられないもどかしさをよく味わう。きちんと言葉にして伝えられる人に憧れている。

だから言語化=良いこと、と思っていたけど、それも一面からしか物事を見れていないのかもしれない。言語化が人を傷つけるシーンもあるのかもしれない、と考えさせられた。


結論:恭二の男としての魅力は前半まで!!愛媛移住からダサくなる。
ドラマとしてはむちゃくちゃ面白いし、最後まで目で追ってしまうキャラではある!

みなさんの意見もぜひ聞かせてほしい。
かしこみ、かしこみ~~~

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