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ステージに立つ ということ

※この記事は、DJVJアドベントカレンダーに寄稿した記事です。

DJVJアドベントカレンダー24日目です。
2020年前の今頃は、3人の博士たちがせっせと歩いてる頃でしょうか。頑張れ博士、目指せデネブの星。

どうも、札幌で一番かわいいDJナツメグです。

あどるさんが素敵な企画をしてくれたので、普段思ってることを書いていきたいと思います。
機会をくれてありがとう、あどるさん。
テーマは、ステージに立つということ、についてお話したいと思います。

テーマについて

まずは、なぜこのテーマなのか、というところですが
他のDJさんたちと私が違うところはどこか?アドバンテージは?と考えた末、ここにたどり着きました。
私らしいテーマになりました。
先に伝えておきますが、DJの技術面とかそんなことは一切書かれてませんのでご了承ください。

ナツメグさんについて

札幌でDJを始めて数年経ちましたが、
ナツメグさんて何してる人なの???という方もいらっしゃると思うのでちょっとだけ説明。

・中学生頃から音ゲーにどっぷりハマってしまう
・○年前のニコニコ動画全盛期に踊ってみたに生息
・コスプレもする
・北大祭とかダンパで踊ってたら、DJ誘ってもらってDJ始める

画像で振り返るとこんな感じ。

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真面目にDJをしている写真が見当たらなかった…。全部可愛いね。うん。

ちなみに、動いてるナツメグさんはこちら()

踊れて可愛くてコスプレもできて音ゲーもできてサバゲもできてDJもできる、というのがナツメグさんです。
どうだすごいだろ。

でも、音ゲーはあっちこっち手を出して、どれも中途半端でストーリー全部進めたことほとんどないし、
踊ってみたもすごい上手ってわけでもなくて、よるゆに(※札幌のA-POPダンスバトルイベント)とかでダンサーさんみてるとすごい!って思うし、
コスプレで1000ファボ♥ってこともないし、サバゲーは年に数回しか行かないし、DJがものすごく上手ってわけでもないです。

どれか一つを極めるって大変だし、上には上がいるので極めてもまた壁にぶつかるんですよね。
あの子より上手じゃないから、あの子より可愛くないから、そんな風に誰かと比べて…ってやつをやり続けていくと、いつか趣味が趣味として楽しめなくなる瞬間が来てしまうのではないか、
折角楽しめる趣味を見つけたのだから、楽しく続けて行きたい…!そう思ってるのです。

で、私はその"楽しい"を、他人と共有がしたい!!!

そんな色々と中途半端なナツメグさんが、ステージに立つときに気をつけていることがいくつかあるので、ご紹介します。
アットホームな場では交流を楽しむこともあるし、BGM的なことに専念してるときはこんなことしないので、あくまでステージの上にいるときが条件です。

1.DJ中の目線

みんな大好きmoleさんで例えると、ここを見てます。伝われ。

無題

①フロア。これはDJさんみんな見てるはず。
気になるもん。フロア。盛り上がってたり泣いてたり、アニクラは色んなことがあるよね。
このとき、できれば目を見たいなって思ってます。
「あ、今目があった…!」みたいなやつをやりたいわけです。
特にダンパではめちゃくちゃ気を付けていて、踊れる子がいたら遠慮なくステージに引っ張っていくやつをやります。
これはひっそりと踊りたいタイプだな・・・?と思ったときは、目を合わせて一緒に踊ります。一緒に踊るの楽しいよね、レッツ一体感。

②次に見てるのが、ここ。虚空。
PA席のちょっと上、2階席より少し下。階段の裏側。まじで虚空。
ステージに立った私から見ると、まっすぐ正面よりほんの少しだけ上。
ここが、どの場所から見ても【ステージに立っている】ということを意識できる目線だと思ってます。
フロアへの目線と違って、誰とも目が合いません。
でも、下から見ても横から見ても上から見ても誰から見ても目線は合わないけど、まっすぐ前を向いてプレイができる目線です。
フロア見てないときは、大抵ここ見てます。

ちなみに、上述の通り目線を動かしたいので、PCは絶対に機材の上の空間には置きません。絶対横。背が低いのもあるけれど、機材の上に置くと何も見えなくなってしまうんですよね。
私に、「今使わないならPC閉じてほしい」とお願いされたDJさん居ると思います。そんな理由です。

2.曲の準備はできるだけ素早く

大抵はセットリストを決めてくるので、曲の準備は割とすぐにできます。
その場の雰囲気を見ながら、曲を選んだりもするけれど、できるだけ手短に。
このときも、できるだけ顔をうつむけないように、目線を下に動かして準備します。てっぺんハゲばれちゃうし…というのは冗談ですが、機材と真摯に向き合うのは曲を繋ぐときだけで十分です。
PCと機材見てる暇あったらフロア見ますし、後述しますが、表情が見えないとのは私にとってはあまり良くありません。

アニソンという特性上、(少なくとも私は)曲中でエフェクトをかけることはほとんどないです。なので、繋いでいる時間と、曲を機材にロードさせる時間以外は、悪く言えば【暇】、良く言えば私も【楽しめる時間】、なのです。

私が楽しめる時間、つまり、私が自由にできる時間をできるだけ長く取るようにしています。

3.動きは大きく

例えば、クラップをするときに胸の前で小さくクラップしてもフロアには伝わりません。頭の上で大きくクラップします。

その考え方と同じで、とにかく体を大きく使います。
ジャンプする、しゃがむ、指をさす、いろんな動きをしますが、とにかく大きく!バーカンからも何をしているのかわかるくらい大きく動きます。
煽るときはブース飛び出してステージの前まで行きます。
楽しい、悲しい、嬉しい、辛い、そんな気持ちを全身で表します。ジェスチャーだけでなく、表情筋も目一杯使います。
機材の上の空間にPCは置かない、と上の方で書きましたが、これも理由の一つです。
フロアが見えないだけでなく、私の表情やジェスチャーもお客さんから見えにくくなってしまうのです。

さらにここでナツメグさんのスキル、「踊ってみた」が発動です。
DJしながら踊ります。ブースの後ろでこじんまりと、ではなく、ブースの前まで行く。
大体Aメロ半分くらいまでに次の曲を準備し終わって、サビ終わりギリギリでブースに戻ります。たまに間に合ってません。
でも、フロアに居るお客さんには、何をしていたかが伝わっているので、「なんだよあいつ、繋ぎもできないのかよ」と言われたことはありませんし、「間に合ってないwww」と笑われたことくらいしかないです。

まじで間に合わなくて、ブースまで行く時間がなくて、機材の逆側から繋いだこともあります。笑われました。

4.華美な衣装

これはまじでおすすめ。すごいおすすめする。
例えば私の場合は、コスプレっていう強い武器がありますが、とにかく目立つ衣装を身に付けます。
衣装を着ているだけで、少し強くなれる気がするし、ステージを降りてもナツメグさんでいられるのです。

「さっきDJしてた人」「さっき話してた人」「さっき階段で寝てた人」「さっき女の子に卑猥なことをしていた人」などなど
色んなことがありますが、どれをとってもやっぱり「覚えてもらえる」というのは強い武器です。

やっぱ女の子じゃないとダメなんじゃん…と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、すごいDJ代表のBUDDAHOUSEさん。
いつもスーツでDJされてるのが印象的です。しかもめちゃめちゃかっこいい。スーツ萌え属性の私としては見逃せません。

固定の衣装を作ることで、フロアのどこにいてもBUDDAHOUSEさんだ!!!!ってなります。

DJではないですが、札幌で知らない人はいないんじゃないかと言われるアナル大回転のヤギハツマさん。ピンクの全身タイツに、おにぎりの被り物がトレードマークです。この格好だとフロアのどこにいてもわかりますが、逆に着替えられてしまうと見つけ出せません(ごめんなさい)。

固定の衣装が必要!というわけではありませんが、
華美な衣装を身につけることで視覚的にお客さんに印象づけることができるし、聞いて楽しい見て楽しい、は強いです。
人は見た目が8割、って言われるほど、視覚情報は強めの情報です。

余談ですが、北大祭で数年間全く同じ衣装を着て踊り続けたところ、知らない親子から「毎年楽しみにしてるんです」って声をかけられたことがあります。衣装効果すごい。

5.ステージに立っているのはナツメグであって私ではない

すごい哲学的なことを言います。
ステージ上にいるのは私ではありません。
ステージ上にいるのは「とっても可愛いナツメグさん」です。

舞台やお芝居やったことある人ならわかると思いますが、少なくともステージ上にいる間は、「役」でしか見られることはありません。加藤和樹さんが「ロミオとジュリエット」を演じたとしても、そこにいるのは加藤和樹さんではなく、「ロミオ」です。

お芝居でもないのに、と思うかもしれませんが、
「ナツメグさん」ならどう動くか、「ナツメグさん」ならどんな表情をするか、「お客さんから見たナツメグさん」は「ナツメグさん」になれているのか。

こんなことをずーっと考えてます。
あくまで「ナツメグさん」を演じているのであって、私ではないんです。そうすると、少しだけ客観的に「ナツメグさん」を見ることができているような気がします。

まとめ

ステージの上は、その空間の中心だと思います。
DJがいて、VJがいて、音があって、映像があって、照明があります。

私には人をあっと驚かせるような技術はないし、誰もが納得する神セットリストを組むこともないでしょう。

でも、誰よりも楽しんでDJをする、ということはその時のDJにしかできません。だってその時のDJは一人しかいないもん。
オンリーワン。絶対に私が1番。

たった30分かもしれないけど、それでもその時DJとして「ナツメグさん」が全うできたら、それはその日のDJとして成功だった、と私は思います。

最後に

ここまで長々と書きましたが、すべてここに詰まっています。

"楽しい"を、他人と共有がしたい!!!

"楽しい"は伝染します。
フロアにいるお客さんが楽しそうであれば私も嬉しいし、楽しい。
その逆も然り、DJが楽しそうであればお客さんも楽しい。
そこにいる楽しそうなお客さんを見て、さらに楽しいと思うお客さんが増える。雑巾になってるオタクを見るのは大好きですし、飛び跳ねてるオタクを見てるのも大好きです。ほんと、楽しそうでこっちまで幸せになる。

ちなみに、私はsada氏がDJやVJしているとき、すごい楽しそうでいっつも見ててニコニコしちゃいます。

そんな私も、「なんかよくわかんないけど、楽しそうだね」と、言われたことがあります。曲よく知らないけど、楽しそうだから楽しくなっちゃったそうです。私の"楽しい"は伝わるんだなぁって思いました。
多分例のあの曲です。今年は全然聞けなかったなぁ…。

ステージの上に立つ以上、その瞬間の中心はステージの上だと思います。
そのステージの上で、何をするか、どう見せるのか、
決して機材の扱いが上手だとか、そういうことだけではないと思ってます。

もちろんこれは一つの意見、一つの考え方なので、押し付けるつもりはありませんが、
少しでも共感してもらえたり、そういう考えがあるのか、と思っていただければ嬉しいです。


ところで最終日のアドベントカレンダーはマキシちゃんの「アニソンDJとヲタクDJの使い分けとかのアレソレ(仮)」という記事です。深い話が聞けそう…!


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