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【詩】「とまどい」

「たまたまだよ」
そう繰り返すあなたに心が壊れてく

はっきりとは思い出せないもどかしい記憶
あなたと過ごした時間に後悔はないよ
それなのに戸惑いがずっと胸のどこかに積もってる

そうあなたが言ったように「たまたま」なのだろう
選んだ選択肢の一つの答が二人を包んだだけ
ただあなたは少しだけ無理してるように見えた
それは僕の勘違いかもしれないけど

悪く言えばあなたにつけこんだ僕だよ
だけどあなたと過ごせた時間はやはり嬉しかったよ
どれだけ引き算しても僕はあなたが好きなんだ

「忘れなさい」
そう言い聞かすあなたに心が乱れてる

夢だと思い違いしてしまいそうな二人の夜
どうしてあなたを抱きしめていたのが僕なのだろう
何度も問うてみるけど答は知らないほうがいい
この戸惑いを胸のどこかに持ち続ければいい

ねぇ僕の想いなんて薄っぺらで低温で不格好なものだよ
だけど見つめていたい人には嘘をつきたくないよ
だから震えながらもあなたに伝えたい
たとえいつかはかき消されていくとしても

悪く言えばあなたに甘えてる僕だよ
だけどあなたと過ごせる時間はやはり嬉しいんだ
どれだけ割り切れなくとも僕はあなたが好きなんだ

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