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再掲【詩】「maze」

片膝立ててノイズだらけの画面に見入る
それはまるで荒れ果てた僕の心みたいだ
かすかに映る像は誰の横顔だろう?
全部忘れて来たぼんやりしてるこの心

君の言う言葉に曖昧な笑顔で返した
気まずい顔をしないで欲しいよ
いつだって悪いのはこっちさ
聞こえないのに聞こえるフリをするそんな僕だよ

嘘嘘嘘嘘ホント嘘嘘嘘嘘嘘嘘
嘘ばかり言うからホントが際立つのは見かけだけで
実際は誰にも信じられてないまま過ごしてる
それは当然の論理でこれで信じられりゃ世の中オカシイ
そうだろう?でもなんでみんなTVの虚像に引き込まれてる?

どろどろしたリアルが目の前に広がってるよ
皆何かに塗れて呼吸困難に陥りながらそれでも息をしてる
君が纏っているのは洋服だけじゃないだろ?
プライドポリシーセンスエトセトラエトセトラ
どこで区切りをつければいいのかわからないそんなもので
かわいい我が身をかばってる

ホント嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘
最初にホントのことを言えば後は嘘でもいいなんて
そんなの大相撲の星取表でも許されやしないさ
そんなのに騙されてくれるお人好しなんてなかなかいない
そうだろう?でもなんで眉唾な取り引きに引っかかっているの?

混乱するメイズが僕を取り囲んでるよ
皆どこかに行き止まりを創って自分のピークに引き返したがってる
君が欲しいのは君を愛する人じゃないだろ?
相互関係で人は成り立っちゃいないどちらかに一方通行
ちょっとだけアンバランスなそんな天秤の上でバランスを取って
憐れな我が身で生きている

嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘
それだけを繰り返すそれだけでやり過ごすそれだけが真実で
真っ黒に塗り潰そう錯綜する狂人たちの溢れるこの世界
何でもかんでも撒き散らしながら毒々しい花を咲かそう
そうだろう?いつだって夢見心地の可哀相な僕たちさ

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