【詩】「初恋」

叶わない恋でよかった
僕は君の仕草や言葉に絶望しながらも
少しずつ少しずつ君を求めて這い上がるよ
それだけが生きる意味だと思えるならば

今はまだ君しか見つめられない瞳でいい
弱々しい心じゃ太陽に灼かれてしまうから
君の微笑みの裏のヤミを見透かすだけでいい

君は僕の知らない街で大人になっていた
二人で共に走り抜けた幼い夏はもう遠い
僕の想いはまだ君にしか恋してないけれど

つれない言葉でよかった
僕は僕の理想や記憶に失望しながらも
少しずつ少しずつ明日を求めて這い上がるよ
満たない想いをこの世界に染めるため

今はまだ君だけしか識らない世間知らずでいい
臆病すぎる心じゃ街並みに消されてしまうから
君の感情の裏のドクで変わっていけばいい

君は僕の知らない顔で大人になっていた
二人で共に笑い合った稚い季節はもう遠い
僕の心はまだ君だけしか見えてないけれど

キミノホホエミノウラノヤミヲミスカスダケデ
キミノカンジョウノウラノドクデカワッテイケバ

それだけでいい　涙流して薄れていけばいい
初めての恋は叶わなくていい

君だけを見つめていた心ではもういられないから
僕は君に絶望しながら
僕は僕に失望しながら
少しずつ少しずつ誰かを求めて這い上がれるように
君だけしか見えてない想いを壊していこう