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よし、やめよう!と決めたタイトル。

INSIDEのことを批判する意図は全くない。
むしろ、クリアまで遊ぶ気満々で意気揚々と購入に踏み切った。
しかしプレイ中に酷い胸焼けや悪寒などの体調の変化を感じて、断念した
『体調を崩してまで遊ぶもんじゃない、よし、止めよう。』

先入観を持ちたくなかった。

映画やゲームに触れる時、いつも可能な限り予備知識を持たずにスタートしようとする考え方の癖が自分にはある。
ネタバレされても決して怒りはしないが、感動が無闇に薄れるのはションボリするし、作品に関する情報は必要最低限でと思っていた。
いつもはそれで問題なかった。

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公式サイトをチェックした後、そのアクションが気になって遊びたくなり購入。公式PVでは、なにか大事なことを隠していないかな?と気になったが、それも遊べば解るだろう、と気にしなかった。

INSIDEは2016年のリリースなので、Youtubeでは既に多くのプレイ動画が投稿されている。
それを見てから買うか決めればいいんじゃない?と多くの人は考えるだろうし、それはリスク回避の面から考えても当然かな、とは思った。
私自身も、プレイ動画を投稿するチャンネルを持っているので、そこはすぐに思いついたが、見ないことにした。
(私は主にフレンドさんと交流目的などで運営している為、緩い内容のチャンネルとなっている)

以前に友人が、
『投稿動画見たら、もう実際にプレイしなくても楽しいし、あーもう買わなくていいや、って思う』
と聞いて、とても落胆したことがあった。
かつては一緒にマルチプレイを楽しんでいたが、『もう見たから買わなくていいや』が多くなり、体験を共有=動画の視聴になってしまった。
その友人とは新作の話題をあまり話さなくなった。
そんなことがあってから、投稿者のプレイ動画を遊ぶ前には避けていた。

プレイ中に体調不良に見舞われた時、ほんの少しだけ、その拘りを後悔した。

恐怖ではなく音?

遊び始めてちょっと不気味だなとは思ったけれど、怖いと感じる程ではなかった。様々な仕掛けを解いて進むパズルやアクションの要素や楽しい。
謎解きでハマったゼルダの伝説シリーズを、ふんわり思い出す。

ところが。ミスをすると主人公が即死するのだが、これのビジュアルが自分にはちょっとNGだった。公式PVにはなかった部分だった。

※筆者本人のプレイ動画。

本当にこれでレーディングDなんですか、と思うくらいに残酷な描写があるのだけれど、見た目がシンプルなのかZではない。
残酷なエフェクトもしばらくすれば慣れるが、それもどうなのか。

そういえば、無印からハマってバイオ4では5周半する程に大好きだったバイオハザード・シリーズが、6以降なんとなく楽しめなくって、7で今回と同じように酷い悪寒と胸焼けに襲われて中断したのを思い出した。
(余談だがバイオ4ではマーセナリーズモードにハマり、ハンクの固有スキル“処刑”でコンボがいくつ続くか挑戦し、36連コンボをするなどして遊んでいた。)

気持ち悪い作品が嫌、と言う訳でもない。
好き好んで遊びはしないが、グロでもホラーでも動揺しないことで友人の間では知られている私だった。
映画では、パラノーマルアクティビティを一人で観ていても平気だった。
(マルチエンディングの映画は珍しく、面白かった)
FALLOUTシリーズでレイダーを無残にふっ飛ばしても動じなかったのにだ。

それなのに、INSIDEもバイオ7同様に断念するのかと不思議に思った。
思って考え続けた。

『ひょっとして音も、なのかな』
音量を絞って遊んでみたが、音をヒントに進む場面に来て、詰んだ。

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聴力が高過ぎて体調不良に。

以前、厨房で調理の仕事をしている時に、特に何か患っている訳でもないのに胸焼けと悪寒に襲われて突然嘔吐した事が数回あった。
あちこちの病院を訪ね歩いて、行きついたのは耳鼻科。
検査の結果、人並み外れた聴力の高さで日常生活に支障をきたす程だ、とドクターに説明された。言いながらドクターは『これ、大変だったでしょう?たまにいるのよ、こーいう人』と笑っていた。
原因は、厨房の大きな換気扇の音が鳴り響く中で耳の神経が疲労。その神経症状が出ているとのことだった。
普段は屋外の仕事で音はどこかへ抜けていくので、あまり気にしていなかった。そうか、これが耳の疲れか。
病気ではないと知りホッとしたが、対策ができないことを知り酷く落胆した。
神経症状が出てしまうと、悪寒に胸焼け、判断力が極端に落ちたり、会話に支障が出た。特に、機械の操作が危険なので、耳の疲れを感じたら車に乗らないよう助言された。
…車より危険な船を仕事で運転しているのですが?と言うと、それはダメでしょとのことだった。笑顔だった。

笑われるほど、私は耳がよく聞こえていたのか…。

以来、耳を労わる生活に突入した。

際立って高い聴力はFPSなど音で察知してゲームを有利に進められるものには大いに役立っているが、音で不気味な空間を演出する類のものは、私の聴力ではダメらしい。
また、大音量に長時間さらされると露骨に症状が出るので、ヘッドセットは使えない。音が抜けていくシアターバーなどを使う。
映画館では耳栓持参。骨伝導など皮膚を伝って聞こえる音も、可能な限り遮断する。
豪華になった病院でテレビだらけになった待合ロビーでは、ノイズキャンセリングのヘッドホンで音量を絞って音楽を聴いた。
回復手段もいくつかみつけたが、常時それを実行できるわけではないので、なかなか調節が難しい。

そう思いながらINSIDEを進めていると、やたらと鳥肌が立っているのに気づいた。
怖くないのに鳥肌が立つ。逆にその状態が怖かった。
ミスって即死する時の音、絶え間なくなり続ける鈍い衝撃音、加工された暴風の音、胸焼けが吐き気になって、やがて頭痛になった。
そしてINSIDEの継続を断念した。

悪寒のサイドメニューに鳥肌。

鳥肌の原因を調べようとして、こんなページに辿り着いた。

私も音楽を聴いていて、鳥肌が立つことがある。むしろ頻繁にある。
好きな曲ではなく初めて聴いた曲でも。特にお気に入りでなくても。

聴力が高いのは検査済みだし、鳥肌が立つってことはどこかの神経が反応して体調に響く…なら、もう、どうしようもない。
体調不良に陥ってまで遊ばなくてもいいのだ。
折角、購入したのだけれど。

よくよく考えたら、投稿者のプレイ動画を見て、その体調の変化に気づけたかどうかはわからない。いずれにしてもある程度の長さINSIDEに触れなくては解らなかったろうと思う。

MSXやFCで遊んでいた昔に比べて、今のゲームは耳の負担も大きくなっていると思う。
それも、気づかないうちにダメージが蓄積しているかもしれない。

耳を休めるには、ただ静かにしていてもあまり効果はない。
私の体験では、静かな場所でゆっくりとしたテンポの心地いい曲を聴く、そしてまた通常の音を聞く、の繰り返しで安定する。
可能なら、楽器の演奏が一番いい。
自分が鳴らした音に耳を傾ける。これが短時間で神経症状を回復するのに、とても役に立っている。

今はどこに出かけても賑やかだ。
身に覚えのない疲労感や悪寒を感じたら、それは耳の疲れかもしれない
耳の疲れを取る常備薬になる方法を、それぞれ用意しておくとよいかも。

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[補足]
INSIDEは様々にプラットフォームで発売され、スマートフォンでも遊べるし、体験版もある。
謎解きの快感と達成感を得たい人にはよいかもしれない。



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