雪組 シルクロードの感想

千秋楽から3週間余りが経ちました。思い出しながら感想を書きたいと思います。

シルクロード ー盗賊と宝石ー は今まで観たショーの中でも最高レベルに好きな演目になりました。音楽が菅野よう子さんということで宝塚どういう風になるのか非常に期待しておりましたが観た時には想像以上で、55分間のショーが一瞬で終わったように感じました。

ホープダイヤモンドを真彩希帆さん、とそれを追いかける盗賊を望海風斗さん、シルクロードを旅するキャラバン隊の隊長を彩凪翔さんが演じ、時空と場所を超えて旅をしていくという感じのショーでした。

プロローグ

大きな砂時計のセットに弦楽器と打楽器が鳴り響き幻想的な凪様(彩凪翔さん)のお歌から物語が始まりました。のぞ様(望海風斗さん)はアラビアのロレンス風のお衣装が良くお似合い、宝石の真彩さんの深いブルーに金模様が入った長いトレーンのお衣装がとても綺麗でした。もういきなり目がたりなかったです。

シルクロード幻視

タクラマカン砂漠にあったオアシスの国を思わせる、彩風咲奈さんと朝月希和さん演じる若い男女二人の爽やかさ満載のシーンでした。砂漠が赤茶なのに対しブルーのお衣装がまた爽やかでした。くるくる回りながら捌けていく振付で昔、カザフスタン人の留学生(超絶美人)から見せてもらったカザフの踊りを思い出しました。

ペルシャ

これものぞ様、凪様、組長(奏乃はるとさん)と、見なければならないところが沢山あり目が足りなかったです。fffではルイのDV親父を演じていた組長がまた濃すぎるターバン役を演じていました。

のぞ様と凪様のアドリブシーン後、シェヘラザードのシーンに入りシャフリヤール(朝美絢さん)が登場します。この曲もまたかなり中東風な音階とリズムが難しそうで踊りながら歌うと声が途切れてしまいそうですが、そんなことは一切なく息継ぎを感じさせない迫力の歌声を聴かせてくれました。また、これも宝石の真彩さんや娘役さんたちのお衣装やダンスも綺麗で目が足りなかったです。

インド

綾凰華さんと縣千さんがインド風の振り付けてで歌っていました。太鼓の音が迫力あり振付がああ、インド映画っぽいなと思いました。踊りながらインド風のこの曲を歌うのはかなり難しかったと思います。衣装もインドっぽい派手さがありつつも全体的なバランスも失わない美しさで素晴らしかったです。

中国

この章だけで武道館コンサートをやるべきです。あるいはマルチアングルの別DVDが必要です。

まず、My FUNNY VALENTINE、彩風咲奈さんの赤いチャイナ服がやばかった(語彙力)。あの長いチャイナ服では服に着られてしまいがちですが手脚の長さがちゃんと出てキレキレで踊っていました。咲さんを観つつ退団してしまう煌羽レオさん(カリ様)のダンスも見なければならないので忙しかったです。

その後、大世界(ダスカ)では歌姫真彩ちゃんがラップを歌いまくり劉衛強(のぞ様)、青幇の凪様も登場し、チャイナ服の娘役も登場し、完全に目がたりない状態で全容をつかみきれないまま公演を私は終えました。

争いの系譜ー盗賊と宝石

中国から一転して第二次世界大戦中のヨーロッパ的なシーン。Hugo Boss風のコートと赤い腕章で何を演じているのかは察してということですかね。これはもう推しがどうとかいうレベルの話ではなく、高度に芸術的なシーンだったと思います。争い後、重厚なパイプオルガンの音からの真彩さんの叫びからの静寂、そして回転する舞台からのぞ様が現れる。息継ぎを感じさせない歌。鳥肌が立ちました。

ディガダン ディガダン

そしてやはり癖になるのが凪様のディガダンです。家の人を一度だけ観劇に連れて行ったのですが「ディガダン ディガダン」と口ずさむようになり、凪様のことを「ディガダン先輩」とお呼びするようになり、関係ないメッセージのやり取りにも「ディガダン ディガダン じゃ あ ね」と書いてくる有様です。かなりツボに入ったようです。最後まで凪様の影響力は凄かった..

フィナーレ

青い薔薇を持ち、正統派の黒燕尾を見せてくださいました。ベートーベンのピアノソナタ「悲愴」の曲も前半の劇とリンクしていて良かったです。

全体的に中東やインド風な弦楽器や打楽器の曲調が入っていてリズムや音階の取り方が難しそうでしたが非常に見ごたえ、聴きごたえがありました。最後には宝塚正統派のフィナーレを見せてくださり構成も素晴らしかったと思います。


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