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静かにnemure

深夜1時43分眠れない。眠たいが寝れない。そんな心境だ。昨日の上司の発言に俺は腹を立てていた。アツい缶コーヒーをちびりちびり飲みながら、ミルキーをバリボリ噛む。気持ちの悪い食い方だ。よくやるぜ。

「いいか、俺の言う事聞かないと・・・。ボーナスの評価が変わるわけ・・・23日の賞与は変わるわけ・・・。契約社員の君は、寸志かもしれないけど、その寸志がめちゃくちゃ横山やすし・・・。あれ、俺って天才・・・な、あはは、な、あはは」

笑えない。
でも笑うしかない。こんな奴とこれからも仕事をしなきゃならないなんて嫌だが、8時間我慢するだけで、こうやって、ビールが飲める。明日は、夜勤だ。なんか飲みたい。

自衛隊を55歳で定年して、その後、直ぐにこの会社に正社員として働いているサイコパス上司の自慢は、北九州に残した6歳の愛娘に月に1回逢う事らしい。体のいい相槌を打つが、いい加減、もうやめようと思った。

『週末、飲みませんか』とヤフーメールで飲み会の招待をされた。差出人は、商店街でギターや太鼓を持ちながら、なにやら叫んでいる生活保護受給のパンクロッカー爺さん。年齢は知らないが、だいぶ苦労したようで・・・。顔の皺の年輪が物語っていた。

「俺はこの国を変えたい! 生きにくいこの日本! パラダオスを作るんだ! 自分を奮い立たせろ! 俺は魂で叫んでいる」ありきたりのやっすいワードを並べた詩をドヤ顔で数人しかいない見物客の目を見ながら歌うパンクロッカー爺さんは、はっきり言ってきしょい。

よしっ。

断ろう。

コロナなので、やめとこう。といった断り文を送信。速攻で返信。暇だなぁ・・・。

お大事に。静かに眠ってください。

お前に言われたくないよっ!

#ほろ酔い文学

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