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源泉掛け流しの湯のごとく有り余る弟子屈町のポテンシャルを伝える世界の共通言語として SDGs を活用できるはず

北海道「市町村における SDGs 推進モデル事業」で弟子屈町の担当になり、2回目の訪問は総合計画審議会委員向け SDGs 研修と弟子屈高校1年生向け SDGs 授業の2本立てでおじゃましました。

前回の様子は↓こちら。

弟子屈町総合計画審議会にはジブンゴト感しかなかった

研修に先立って総合計画審議会を拝聴したところ、基本構想の素案に SDGs  17ゴールが出ていて、説明によるとさらに169ターゲットと各施策との関連を精査中とのこと。前回の研修で提案したことが早速反映されていて弟子屈町役場の吸収・実行力に感心しました。

さらに、委員の方からは、これは行政の計画ではなくオール弟子屈の計画、弟子屈は変化の時を迎えている、有り余るポテンシャルをどう活かしていくか、といったような発言があり、ヒトゴトではなくジブンゴトとして計画を捉えて行動していこうという機運を感じました。

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SDGs 目線ではまだ2回目の訪問の弟子屈町ですが、ポテンシャルが凄いというのは私も感じていたため、審議会終了後の SDGs 研修の冒頭で

有り余る弟子屈町のポテンシャルを伝える世界の共通言語として SDGs を活用できるはず

とお伝えしました。

そして、持ち時間40分だったので前回の職員研修の内容をコンパクトにレクチャー。

最後に、よそ者の私が SDGs 目線で見ると既に弟子屈町は SDGs を取り入れているのでは? と感じた事例をピックアップしてコメントしました。

SDGs 力の高いお店「食堂と喫茶 poppotei」

ちなみに SDGs × 弟子屈町 の例として取り上げた『MADE in てしかがガイド』を参考に、前日の夕食先として選んだのが「食堂と喫茶 poppotei」。

弟子屈産の大豆をたっぷり使って作られた「呉汁」がベースの雪見ラーメン、とっても美味しかったです! 私はラーメン党ではないのですが、このラーメンならまた食べたいと思いました。

席から見える場所でペレットストーブの炎がゆらめいていて、ペレットの産地を聞くと近隣の津別町産とのこと。食材もエネルギーも地産地消になっていて SDGs 力の高いお店ですね。

気候危機に対し行動するユースとあなたと弟子屈町

続いては、弟子屈高校1年生23人への SDGs 授業、2コマ100分。

授業のタイトルを求められ「気候危機に対し行動するユースとあなたと弟子屈町」としました。

COP26に参加した方から「今回はユースの存在感が目立った」とお聞きし、高校生たちが気候危機をジブンゴト化できるよう具体例を紹介しようと思ったからです。

また、ジブンゴト化への伏線となる事前課題として、SDGs 目線で見たときの弟子屈町の推しポイントと改善ポイントを考えておいて欲しいと提案しました。

授業の内容は、2021年度北海道フロンティアキッズ育成事業で小学5年生に実施してきた内容をベースに再構成。

下川小学校5年生向け授業や弟子屈町職員向け研修でも実施した宇宙船 SDGs 号を今回も実施。スウェーデンの環境 NGO ナチュラル・ステップ仕込みのワークショップで毎回好評です。

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このワークショップで「そもそも持続可能とは」を考える準備運動をしておいて、ナチュラル・ステップの持続可能な社会の4つの条件の解説へと移ります。

そして、高校生向けの新要素として「気候危機に対し行動するユース」というタイトルで具体的な事例を海外2例、国内2例紹介しました。

世界の若者、グレタさん訴えに呼応 SNSもリアルも


プラスチック汚染問題にニューヨークの5年生が立ち上がった


小学5年生が SDGs をジブンゴトに「北海道フロンティアキッズ育成事業」


アカデミー生12名は全員高校生「かみかわ版ゼロカーボン・アカデミー」

成果はいかに……

さて、成果はいかに……小学5年生の時と同じやり方で、今回の授業の成果を測定するため、授業の最初と最後に次の質問を行いました。

次の3つのうち今の自分に一番近いのを選んで手を挙げてください。今の状態を知りたいだけで、良いとか悪いとかはないので、安心して手を挙げてください。
グー:SDGs に対して、自分で何かしようとは思ってない
チョキ:SDGs に対して、自分に何ができるか分からない
パー: SDGs に対して、自分にできることが分かっている

結果は(ビフォー → アフターの人数)

グー:SDGs に対して、自分で何かしようとは思ってない 3人 → 3人
チョキ:SDGs に対して、自分に何ができるか分からない 19人 → 15人
パー: SDGs に対して、自分にできることが分かっている 1人 → 5人

となり、ビフォーのグーが思っていたより少なかったです。今やいろんな場面で SDGs という言葉に触れ、考える機会が多いんだなぁと認識を新たにしました。

最後に宿題的な提案を。

 169+マイターゲット

1月に今度は町民向け企画として「きっとみつかる SDGs じぶんにできること」というタイトルで、169ターゲットを参考にマイターゲットを用紙に書いてもらうワークショップを予定しています。

そこで「みんなにも是非書いて欲しい」と生徒のみなさんに用紙を先に渡しました。

次の訪問がますます楽しみです!(次は何を食べようかな……)

*その後 #弟子屈町公式ニュース で取り上げられ、生徒の感想も紹介されています。

てしかがゼロカーボンシティ宣言

ちなみに今回の訪問の2日後に「てしかがゼロカーボンシティ宣言」が行われました。

宣言文の中に弟子屈町もう SDGs にめっちゃ貢献してるやーん!って所があったので引用します。

弟子屈町は、これまでも公共施設では、豊富な温泉の温泉熱を活用した暖房設備や雪氷冷熱を活用した冷房設備、地中熱を活用した冷暖房設備などを推進し、一般家庭でも温泉を活用した浴用・暖房設備を推進してきました。
また、農業では温泉熱を活用した温室栽培や、バイオエネルギーでの発電に取り組み、観光でも脱炭素の電気自動車活用や二酸化炭素の影響調査のため、町を代表する景勝地である摩周湖への、自家用車交通規制、BDFバス運行などの先駆的実験も実施してきたところです。

今後についても

さらに地熱を利用した発電事業など、環境に配慮し持続可能なまちづくりのため、積極的な温暖化対策に取り組みます。

とあり、源泉掛け流しの湯のごとく有り余るポテンシャルを持つ弟子屈町なら2050年を待たずにゼロカーボン実現できそうな気がするー!


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