セントラル・パーク
「ワンカップを温めることはできません」前にも断りました、とさらに
願掛けに伸びゆく髭は誰も見ることがないからほんとの願い
たぶん君への定期航路はあってでも桟橋がずっと壊れたままだ
こんなにも柔い西陽があるならば一日かけて当たっていたい
混雑に敵意を向ける僕はまだ世界の外に出れてないのに
厭世は季節のせいだ対岸はいつでも行ける行かないだけで
真水へと還ることが死 家計簿に少額だけど使途不明金
水鳥がどこで眠っているのかを考えながら家路をなぞる
いま僕を走らせている尿意とか約束とかが尊いのです
(2021年1月、まだ足は着く)
「蝉時雨」みたいな言葉を発明するまで続けるよ。