日経株価の上昇と日本のGDPについて

(※引用は自由です。こちらのリンクをつけていただければ幸いです)

相当程度株価が上がって「バブル崩壊か」と思ったが、崩壊はいまの所起こっていない。筆者の仮説は外れた。

金融機関に勤める友人は「バブルの頃とは異なり、ビックバンク(銀行)は上位4社のみだから今の状況とは単純には比較できない」と述べていた。
確かにそのとおりであった。いまの所崩壊は起こっていない、

自分なりに現状を分析しよう。1990年のバブル崩壊までは世間はみな浮かれていた。日本人商社が世界中の美術品を買いあさったりしていた。経済学においては景気循環を完全に脱するとする「ニューエコノミー論」が台頭した。しかしながら、結局は好景気と不景気の景気循環から人類は脱してはいない。

現在は庶民が税や社会保障費、物価上昇により苦しいなかで、株価の上昇だけ起こっており、国民全体の幸福度は高まっていないように思われる。また、日本の株式は日本人よりも外国人の持ち分が高い。外国人の株を持っている人が株価に大きく影響を与えるのである。

他方で、新NISA誕生により多くの人たちが米国のインデックスファンドに投資しているものと思われる。

すなわち、外国人が日本の株や土地を買っているのに対して、NISAによる外国株に対して国内の人たちが影響を与えているという興味深い事例が見られている(と思う)のである。

つぎに、日本のGDPがドイツに抜かれたとする状況である。
GDPとは、簡単に言えば「人々が国内で取得した儲けの合計(全体集計)」である。その全体世界第4位に「転落した」とある。

ところが、ある研究会で政府関係の発表者に聞いた話だと、低成長が続いている点は日本もドイツも変わりないとのことであった。また、世界的なGDP比較はドルで計算しているので、円安ドル高の傾向も影響していると思う。

他方で、GDPを国民数で割ると、ルクセンブルクやデンマークが上位にあがる。

ここで、国民にとっての「幸福」とは、経済成長か富の分配かという問題に至り、アダム・スミスの『国富論』ー諸国民の富の性質にかんする研究が意義を持つのである。

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