見出し画像

仕事の基本を追求した「圧倒的当事者意識」とは

「圧倒的当事者意識」。聞いたことありますか?

新人研修などで言われる「代理想像」やもう少しわかりすい「お客さんの目線に立って考える」と同じ文脈にある言葉です。

人材輩出企業と呼ばれるリクルートの”4つのスタンス”の最初に位置する仕事に対するスタンスです。社員としてこうあってほしいという企業側のメッセージです。

一番最初に教えられ、社員の骨の髄まで叩き込まれる「圧倒的当事者意識」とはどんなものでしょうか。

リクルートで使われる仕事に対する4つのスタンス

リクルートといえば結婚式場紹介冊子「ゼクシィ」、クーポンマガジン「ホットペッパー」、仕事探しの「タウンワーク」などメガヒットを出し続ける企業です。

媒体もさることながら、人材教育の面でも異彩を放っています。
3年間で卒業や営業研修などストーリーがてんこ盛りです。

人材輩出企業という事で元リクルートの有名企業の社長もたくさんいます。
USENの宇野さん、コロプラの千葉さん、マクロミルの杉本さんと粒ぞろいです。

そんな人材を育て働かせる原動力はどこにあるのでしょうか?

そこでリクルートの”4つスタンス”のトップにある「圧倒的当事者意識」を深堀してましょう。

圧倒的当事者意識とは

すべての仕事には、作業の先にお客さんがいます。

パン工場で検品をする作業の先には、おいしく安全にパンを食べるお客さんがいますし、ブランドのSNS運用をする先にも、ブランドコンセプトを知ってもらい、もっと好きになってもらいたいお客さんがいます。

作業だけに意識がいくと、ただ漫然とこなすだけになります。
言われた事をちゃんとする、それだけです。
そこにはお客さんへの意識はありません。受け身の仕事のスタンスです。

しかし、「当事者意識」とはお客さんになって考える、という事です。

例えばレストランのシフトに入っているとスタッフであれば、シフト時間をこなすスタッフとお客さんの笑顔を少しでも増やそうと意識しているスタッフでは大きな違いが出てくるはずです。

お客さんの立場になって考える。これが「当事者意識」です。能動的な仕事のスタンスです。

リクルートはもっと深堀りして考えます。

自分がかかわる仕事に対して「自分だったらどうするか」を徹底的に考える続けます。先輩や上司にどうしたらいいか、と相談すると「あなたはどうしたいの?」と聞き返されることが常だと聞きます。

つまり、組織全体がお客さん目線を維持するように作られている、という事なんですね。

ホットペッパー誕生はお客さん目線の追求だった

フリーペーパーで爆発的ヒットとなったホットペッパーはそんな「圧倒的当事者意識」の最たる例です。

もともと『サンロクマル(360°)』という比較的広範囲のエリア情報発信雑誌でした。しかし、なかなか部数が伸びずリクルートのお荷物事業となっていました。

そこでお客さんの目線に立って再検討したそうです。
①お客さんの生活圏は2km
②エリア情報は飽和しており情報雑誌だけでは手に取らない
③お得な情報はいつでも待っている

自分だったらどんな情報が欲しいか、を徹底的に考えた末に狭小エリアのクーポン付フリーマガジンに行きついたという事です。

この話がすごいのはこれからです。

フリークーポンマガジンとコンセプトを決めてからには、クーポンを出すお店を探さなくてはいけません。魅力的なお店のお得なクーポンがあるからこそ、たくさんのユーザーに手に取ってもらえるからです。

クーポンを出すお店は効率的に集客がしたい。
そのニーズをかなえるために
①一店舗に絶対に一人の担当者が付く
②広告枠を売るのではなく、コンサルティングをする
③集客をするためにお店自体も変える提案をする
スタッフ一人一人がお店の経営者になったつもりで営業をしたそうです。

その結果、ホットペッパーはだんだんと分厚いものとなり、無料でユーザーが取っていき、クーポンを持って来店する、という好循環が出来上がりました。

全てはお客さんの目線に立った、「圧倒的当事者意識」があったからですね。

まとめ

全ての仕事の先にはお客さんがおり、お客さんの目線に立った仕事をすることそれが「圧倒的当事者意識」です。是非、意識して働いてみてください!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?