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たまたま出会った"初対面の人"と何を話せばいいのか問題

初対面の人に対して、天気やテレビ番組の話=浅いテーマよりも自分の考えや感情が伝わる話=深いテーマをしたほうがいい関係を作りやすい、という研究が紹介されていました。

深いテーマは入り組んだ長い話になりがちで、自分の心を曝け出し相手の心に入り込むことが多いため、お互いによく知らない初対面の人に話す内容としてはふさわしくないと考えがちです(少なくとも僕は)。

というのは、自分の考えや感情が相手に関心を持たれる可能性は低いし、相手が心を開いて考えや感情を教えてくれる可能性も低いだろうし、さらに長い時間をかけても迷惑だろうと予想するからです。

ここでポイントとなるのは相手との心理的な距離や関係性です。僕の感覚からすると、心理的な距離や関係性はより深いテーマを話していいかどうかを判断するためのパラメーターです。

なので、初対面の人に対してこのパラメーターを上げるためにいきなり深いテーマの話をしようとはしません(少し距離が近くなった人にはパラメーターを上げる目的で深いテーマの話をすることがあるでしょう)。

先の研究でもこの感覚が紹介されており、「「初対面の人が自分の考えや感情についてどれほど興味を持っているか」を人々が過小評価しているという仮説」が立てられ、検証されています。

結果は予想に反し、「会話の中で意味のある重要な何かを共有すると、会話相手は見返りに自身の意味のある重要な何かを共有し、かなり良い会話につながる可能性があります」とのこと。

初対面の人に対しては浅いテーマの話で少しずつ心理的距離を縮めていき、次回会ったときに少し深いテーマの話をして……と関係を作っていくのが正攻法のように思えますが、研究結果からは初対面の人に最初から深いテーマの話をすることはよい結果に繋がる可能性があるということです。

浅いテーマの話――世間話や取るに足らないその場のノリの話が苦手な人にとっては朗報でしょう。浅いテーマで会話が続かず気まずくなるよりは、深いテーマの話をして賭けに出てみるのがいいのかもしれません。

特に、お互いに関心がある共通のテーマが分からない、ランダムな出会いをした初対面の人に対しても、深いテーマの話をしても大丈夫(かもしれない)というのは勇気づけられます。

※ここでいう深いテーマの話とはテーマ自体の深さだけに限らず、早口で自分だけ一方的にまくしたてるのではなく、相手の考えや感情を聞きながら自分の考えや感情を伝えることを意味しています。

僕はメタバースのclusterで幸甚亭というカジノバーを運営していますが、営業日には何人も初対面の人と出会います。でも、当然ながら共通の話題があるわけではないので、何を話したらいいのか本当に分からなくてずっと悩んでいます(世間話が死ぬほど苦手……)。

どうやらいきなり深いテーマの話をしてもいい関係を作れるそうですし、たしかにそういう話が好きな人もいるでしょう、僕のように。それを楽しい会話だと思ってくれる人にまた来てもらえるのは嬉しいので、これからは初手で深いテーマの話をぶっ込んでいこうと思います。

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