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📱父親がスマホにして、子供(私)の名前を登録できなかった件について

父親がスマホにしてからも混乱は続いていた。

(↑前回はこちら)

数ヶ月後、父親は、着信は取らなかったが、発信は一応最低限できるようになったようだった。

それが判明したのは、夕方、実家の家電が鳴って、それを取った母が、だいぶいい加減な対応をした後、私にこう言ったからだ。

「お父さん、坂田さん(仮名)ちの角におるって。

もうすぐ帰るって。

全くもう、帰ってこん時は電話せんで、もうすぐ帰るって時だけ電話するんよね。」

「あ?
お父さん、電話使えるようになったん?」

無駄な電話はさておき、私は驚いたのでそう母に尋ねた。

そのタイミングで父が帰ってきた。

聞いてみると、

実家の電話を登録しきれず、数字を押して、自分の家(実家)の電話に掛けていることが判明!

は!
「ちょ、ちょっと見せて。」

見せてもらうと、電話番号を登録しようとした痕跡はある。

但し、失敗していたが。

「これ全然登録できとらんやん。

してやろうか?」

私がそう言うと、父は

「いやあ僕もできないわけじゃないんだけどなあ。

してくれるならたのむよ。」

と言ってのけた(アホ)。

実家の電話帳(紙)を片手に、家族、老人会や町内会、同窓会などを登録してやっている間に、私は見つけてしまった。

私の名前が高梨 蓮(仮名)だったとして、三つ、

「たかなしれ」(番号なし)

「たかな」(番号なし)

「蓮」(番号なし)

中途半端に名前未満が登録されているのを……。

当然、兄と母の名前も似たような状態だった。

たかなしれ、誰だよ。

名前と電話番号を入れた後、そのスマホには、短縮ダイヤル的な機能があったので、一応聞く。

「短縮どうする?」

一応入れて欲しいと言うので、家族の分は入れた。

ただ、もちろん、父は電話を掛けるとき短縮ダイヤルにどう行けばいいのか(教えた)分からなくなって、数年後の機種変更まで全く使うことはなかったのだった。

(続く)


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