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📱父親が、スマホからスマホに機種変して来た件について

父親のスマホ事件については色々あるが、一気に時間を飛ばし、2017年ころに飛ぶ。

(前話はこちら)

それのきっかけは、が諸事情により自分の友人関係の連絡にガラケーだけでは対応しきれなくなり、iPad miniを購入したことによる。

iPad miniは連絡用として購入したわけだが、蓋を開けてみれば動画や写真撮影などに活躍し、存外便利なものだった。

そんなある日、私は実家に行った時、母にせがまれて、iPad miniで、サックス🎷の演奏動画を見せた。

母は真面目に見ていたのだが、予想通り、は無関心だ……と思いきや、動画には全く注意を払わず、

「このiPadは良いなあ、いらんかったら僕にくれないかなあ。」

と言った。

いらないわけがない、というか、現在進行形で使用中である。

「何言っとん。

スマホ使いこなしてから言い。」

私は父の戯言を一蹴したが、父は諦めてはいなかった。

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私は忘れていたが、数ヶ月後、やはり夕方に実家に行ったら、母が言った。

「見てん。

なんかお父さんがスマホに変えて来たとよ!

なんか言ってやって!」

はい?
父は既に(使いこなせていない)スマホだったはず……。

「は?
前の壊れたん?

どうしたと。」

事情を聞くと、この辺説明が不明瞭でセリフを再現できないのだが、要点はこうだ。

どうしても私のiPadが羨ましかった父は、タブレット欲しさに携帯電話ショップに行った。

しかし、親切なショップの店員さんに「タブレットにはデフォルトでは通話機能がついていないのでやめたほうがいい」と言われた。

諦めきれなかった父は、心持ち画面大きめのスマホにして帰ってきた。

……。

アホなのか?
アホだな?

「前のスマホも使いこなせてなかったのに機種変……。

それに、機能変わらんのにiPadとか無理やん。

それに、スマホ、そのカバーどうしたん。」

私は父のスマホを指して聞いた。

そう、父の新しいスマホには、前のスマホにはつけていなかった立派な手帳型レザーカバーが掛かっていた。

「これか?
これは画面を保護したほうがいいと言われて買った。」

自慢げだが、気になることがある。

「そのカバーいくらしたん。」

もごもご言っていたが答えた。

四千円くらいかな……。」

カバーだけで四千円。

しかし、私の予想通り、持ち歩くのに重たいという理由で、そのレザーカバーを、父が自ら外すまでにあと少しのカウントダウン。

四千円は無駄になったのだ。

当然、この件もまだ続く。

(続く)




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