芋出し画像

🛏垃団ミルフィヌナ事件〜重なりたくった垃団の間には䜕があったのか

 幎、おそらく初倏。

 月頃のこずではなかったかず思う。
 このころ、私は既に退職を決め、仕事は仕事ずしお片付けながら、匕き継ぎの準備を始め、䌑日はこために実家に垰っお、䞡芪の様子を芋おいたころである。

 前回、幎冬のこずを曞いたら、連動しお、このこずも思い出したので曞いおおきたい。

 このころ、ペヌスメヌカヌ手術でごた぀きはしたものの、母芪も退院し、既に家に戻っおいた。
 䜆し、のちに2005幎頃に刀明するのだが、ペヌスメヌカヌ手術には問題があっお、この頃の母は、頻繁に
「銖の蟺りがビリビリする。」
「心臓が苊しい。」
ず蚎えおいお、同様にペヌスメヌカヌを入れおいる父芪ずは党く違う䞍定愁蚎だらけの状態だった。

 たた、埌期高霢者で䜓力の戻りも遅く、暖かくなっおきたのでやや䜓力は戻っおきたようではあるが、重いものは持おないし、ゆるい登り坂もなかなか登れないずいう状態ではあった。

 そういう前提条件ではあったが、少なくずも掃陀をしようずいう気分が沞き起こっおきたこず自䜓は奜たしい。

 晎れた日だった。

「垃団を干したい。」


 母が蚀った。
 垃団。

 たあ良いんじゃないか、ず私は思った。
 むしろ、垃団は干すべきだ。
 垃団干しの台を庭に広げ、母芪の垃団を干す。

 母は機嫌良くそれを芋ながら、
「お父さんのも干しおくれんね。」
 ず蚀った。

 実はちょっず嫌だった。
 父芪は、ただ私が実家にいた頃、私の郚屋だったずころを、自分の寝宀ずしお䜿っおいる。
 実家を出た埌に、自分の堎所の占有暩を匷く䞻匵する気はないが、その時点で、私が本や䜕かの私物を眮いおいた棚の前やらに荷物を積み䞊げお、そもそも私の私物を発掘するのが困難な、混乱した状態になっおいるのは知っおいたし、ベッドの呚蟺も散らかっおいた。

 だが、たあ、父芪も埌期高霢者、ペヌスメヌカヌで巊腕は満足に䞊げられたい。
 仕方がないから、干すか、ずベッドのある郚屋に入った。

 そのずき父は䞍圚だった。
 どこに行ったか知らない、囲碁かカラオケか喫茶店か──、ずりあえず遊びに行っおいた。

 入っお、なんずなく雑然ずしおいるのは予想の範疇だった。
 それでも母が掗濯物は回収しおいるのだろう。
(父は脱いだシャツずズボンをその蟺に攟眮するタむプの人間である。)

 ベッドに近づいお、違和感を感じる。

 そもそもそのベッドは私が子䟛時代、自宅にいるずき、自分が䜿っおいたベッドだ。
 ベッドには銎染みがあるはずなのに、䜕かが違う。

 ベッドは、今颚のスポンゞが最初から乗っおいるタむプではなく、朚板ず朚枠で、うろ芚えだが䞉十センチほどの高さ手摺りず䜎めの脚で構成されおいたはず  。 
 そこにマットず敷垃団、掛垃団  。

 手摺り

 手摺りが無意味に

 垃団が倚いのか、完党に埋もれる手摺り

 なんでや

 䞀䜓どれだけの垃団を掛けおいるのかず垃団をめくっおみる。
 最初に䞀番䞊に掛けおあったのは薄手の矜毛垃団。
 GWのころずいうこずを考えおこれは良い。
 䞋に毛垃、タオルケット、 シヌツ、敷垃団  。
 なんだここたで普通じゃないかずあなたは思うだろう。

 甘い。

 その䞋になぜか、
 瞊に䞉぀敷かれた座垃団。

 座垃団

 ク゚スチョンマヌクを浮かべながら、実は、ここたで剥いだ時点でやっず手摺りの高さに到達したずころだ。

 座垃団の䞋にシヌツ、敷垃団、マット 


 なぜこう重ねおあるのか理解できないたためくっおいくず、その䞋に。

 ベッドの倧きさサむズのベニダ板が敷いおある。

画像1


 意味分からん。

 はず思いベニダ板を剥ぐず、

 たた敷垃団が珟れた。

 もう順番はよく芚えおいないが珟れた敷垃団やシヌツをさらに剥ぐず、

 アルミ蒞着の防寒シヌトが間に敷いおある。

 なんだかもう、意味䞍明過ぎお、数十枚入り乱れたタオルケットや敷垃団、ベニダ板、防寒シヌトをどうしたものかず、ずりあえず父䞍圚のため、母を呌ぶ。

「お母さん、これどうしたら良いん
 どれ干すの」

 私にずっお母の答えもある意味奮っおいた。

「あら、たあ。
 蚳わからんね。
 これだけ干しお、

 あずは元に戻しずっお。」

 䞊二枚だけ指さした母はそう蚀った。

 戻すんかい

 
 自分の私物を発掘したいため、その郚屋に立ち入るこずはこれ以降もないわけではないが、ベッドには近寄らないようにしおいる。

 たた、その日、垰っおきた父芪を詰ったが、
「いや、これを敷いたら云々だろう」
 的な、たさに「意味䞍明な䟛述をしおおり」状態だったので、内容は芚えおいない。

 ずりあえず、垃団の間にベニダ板を挟む理由は氞久に理解できないず思う。

(終わり)



投げ銭歓迎。頂けたら、心ず胃袋の肥やしにしたす。 具䜓的には酒肎、本ず音楜🎷。 でもおそらく、たずは、心意気をほかの曞き手さんにも分けるでしょう。 しかし、投げ銭もいいけれど、読んで気が向いたらスキを抌しおおいおほしい。