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【ぎんなみ商店街の事件簿】Brother編とSister編どっちから読む?

両面読みがおすすめと言われている「ぎんなみ商店街の事件簿」を実際に読んでみて、これはたしかに1冊だけでは世界の見え方が違うぞと思いました。

ぎんなみ商店街で暮らす2組のきょうだいが主人公となっているのこの小説、Brother編では小暮4兄弟の視点で、Sister編では内山3姉妹の視点で物語が進行していきます。

しかし、題材になっているのはどちらも同じ事件。同じ商店街が舞台なので、登場人物も共通しています。それなのに、誰から情報を聞くか、どの順番で情報を得たかで、たどり着いた真実がまったく違っているのがおもしろいんです。

往復読みで驚きが倍増

そんな「ぎんなみ商店街の事件簿」は、Brother編を読んでからSister編を読む、Sister編を読んでからBrother編を読む、1話ずつ往復しながら読むなど、人によっておすすめの読み方が違っています。

私としてはBrother編から読み始めて1話ずつ往復していくのが1番おもしろく読めるのではないかと思いました。ただ、最後の第三話だけはSister編→Brother編の順番で読んでほしいです。具体的にはこんな感じ⇩

  1. Brother編 第一話「桜幽霊とシェパーズ・パイ」

  2. Sister編 第一話「だから都久音は嘘をつかない」

  3. Brother編 第二話「宝石泥棒と幸福の王子」

  4. Sister編 第二話「だから都久音は押し付けない」

  5. Sister編 第三話「だから都久音は心配しない」

  6. Brother編 第三話「親子喧嘩と注文の多い料理店」

それぞれの事件の記憶が新しいうちに同じ事件のもう一つの一面を知ることで、そういうことだったのか!?という驚きを楽しむことができます。

いや、本当にびっくりします。わかりやすくつながりが明らかにされているところもあれば、この人ってもしかしてあの人では…?と考察したくなるような小さなつながりもあるので、読み終わった後は既読の人と答え合わせがしたくなりました。

兄妹・姉妹どっちも違ってどっちもいい

そして何より物語に登場する小暮4兄弟と内山3姉妹がそれぞれいい家族なところが素敵でした。どの子も名前にちゃんと意味があって、両親の思いが込められているところにじーんとします。

そして、同じ商店街で暮らす2組のきょうだいが物語の中で頻繁にニアミスしているところもおもしろいんですよ。話が進むにつれて思いがけないつながりも見えてくるのでお楽しみに。

どの子も主人公になれる魅力がある小暮4兄弟と内山3姉妹ですが、個人的には小暮家の末っ子・良太がかわいくて仕方ないです!未読の人はぜひ良太に注目して読んでみてください。もう読んだよという人は、良ければあなたの推しも教えてください!

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