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アラフィフの会社員です。仕事で忙しい毎日ですが、ふと20代に旅したインドでの自筆の旅行…

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アラフィフの会社員です。仕事で忙しい毎日ですが、ふと20代に旅したインドでの自筆の旅行記を本棚に見つけました。 折角なので、大きくなってきた自分の子供達や、その他バックパックの一人旅に興味のある悩める方?に向けて、その時の体験をお話ししておこうと思った次第。何かの役に立つかも!?

マガジン

  • ロスジェネ世代の経験値の共有

    ロスジェネ世代として色々と苦労しながら重ねてきた経験をベースに、主には子供世代への申し送りを綴っていきます。

  • インド一人旅

    20代にインドを一周した際の一人旅の記録です。2003年当時の話なので古いといえば古いのですが、バックパッカーやインドに興味のある方々には参考になる部分もあるかと思います。

最近の記事

全身麻酔で親知らずを抜いた話

経験済の方も多いでしょうか。そう、コロナは治っても体調は暫く戻りません(個人差はありますが)。私の場合は休火山と高を括っていた親知らず(左奥の埋伏タイプ)の活動が始まってしまい、どうにも生活に支障をきたすことから、もっと先だと思っていた抜歯を決意しました。 抜歯手術は、歯根が下あごの神経に近接しており後遺症が残る可能性もあったことから、これをなるべく抑える目的で全身麻酔で行っています。 一見大袈裟とも思える全身麻酔での親しらず抜歯。局部麻酔での抜歯に比べ費用も時間もかかるた

    • バラナシ見聞体験録(インド旅⑨)

      インド一人旅での最初の訪問都市デリーを夜行で発って到着したヒンドゥー教の聖地バラナシでの2003年当時の見聞と体験について紹介します。 ベンガリートラ ガンガー沿いの路地裏商店街であるベンガリートラの商店街も随分と慣れた。何度も顔を合わすようになると、その八歳の土産屋の男の子は溢れんばかりの微笑みを見せてくれるようになった。このシヴァ神のシンボルのオームのシームを指さして値段を尋ねると1ルピーのものを3ルピーだという。 可愛さに免じて言い値で買うことにしたが、ここではこん

      • 生と死の混沌の中で(インド旅⑧)

        神聖なる火葬 黄金の布で覆われた竹製の担架が数人の男達に運ばれてガートにやってくる.火葬の始まりである.ここマニカルニカーガートはインドの火葬場として最も有名である.今日も多くの人がすり鉢状になったガートに続く川岸を囲み,そこで行われる神聖なる死の儀式を見守っていた.辺りには煙が立ちこめ厳粛な雰囲気である.『歩き方』によれば,ここはインド世界の底であり,インド人にとって最もデリケートな部分である.死者にカメラを向けることなど許されない.第一,ここにいるというだけで声を掛け

        • 永遠なる聖河ガンガー(インド旅⑦)

          デリーを発った寝台列車は約2時間遅れてバラナシ駅に朝7時に到着.車内放送は全くなかったが,車内で仲良くなったインド人たちがもうすぐだと教えてくれたので,寝過ごすようなことはなかった. まだ吐く息の白いバラナシ駅に降り立ち,長いホームを改札まで歩く.駅を出ればリキシャ乗り達の客取り合戦の幕が上がることになるのだ.外国人ツーリストの私とステファン(カナダ)とニック(アメリカ)の3人は特に目立ってしまう状況になる.私は二人に言った. 「駅を出ればリキシャの勧誘があるけど,絶対ツ

        全身麻酔で親知らずを抜いた話

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        • ロスジェネ世代の経験値の共有
          1本
        • インド一人旅
          9本

        記事

          喧噪のニューデリー(インド旅⑥)

          ここメインバザールのストリートには舗装というものがない.そこは買い物客やバックパッカー,牛や物乞いがごった返す.そこに突っ込む車とリキシャとバイクの自己中心的なことといったらない.彼らは奇妙なクラクションを鳴らしまくり避ける人々を避けるといった風に進んでいく.バイクの”ビーッ”というクラクションは,とにかく何でもいいから避けてくれといっているようで非常に滑稽な,しかしそれでいてインドを感じる代物だったりする. メインバザールを歩けば両サイドにびっしり並んだ店,楽器(ジャンベ

          喧噪のニューデリー(インド旅⑥)

          これがインドカレー!?定食ターリーに舌鼓(インド旅⑤)

          インド一人旅二日目.昼の活気で騒がしいここメインバザールの人ごみの中に,少し疑心暗鬼な日本人がいた.あの旅行代理店での一件は私には少々堪えていた.始めにあのようなことがあるとこの先の旅が思いやられるというものだ. さらに,宿に戻る途中には財布をすられそうになった.メインバザールの人ごみはしばしば牛がのらりくらりと歩くので”牛渋滞”が起こり,時として押し合うことになる.そのドサクサに紛れて私のズボンのポケットから財布を抜いた者がいた.私はすぐにその手をつかんで握力で握り締めた

          これがインドカレー!?定食ターリーに舌鼓(インド旅⑤)

          デリー名物、悪徳?旅行代理店へようこそ(2/2)(インド旅④)

          デスクにはおじさんに代わって大柄で少々強面なインド人が座っていた.肌の浅黒いコリン・パウエル(2003年当時のアメリカ国務長官)といった感じである. そのインド人(折角なので”パウエル”と呼ぶことにする)は一冊のアルバムを開いて,これを見て欲しいという.アルバムにはさっきのおじさんと目の前にいるパウエルが仲良く映った写真がいくつも収められていた。写真はパウエルがおじさんの住む北海道に遊びに行った時の写真だという.どうやら家族ぐるみの付き合いをしているようだ. なるほど,『

          デリー名物、悪徳?旅行代理店へようこそ(2/2)(インド旅④)

          デリー名物、悪徳?旅行代理店へようこそ(1/2)(インド旅③)

          ニューデリー,メインバザールの朝は早い.一泊150ルピーの部屋は6時にはもう外の雑音にさらされる. バザールを行き交う人々の声,鶏の鳴き声,リキシャ(輪タク)独特のクラクション・・・.夜の闇とは対照的に賑やかな朝.そんなところにこの初宿はあったのだった. そして,ここでインド一人旅の洗礼を受けることになる. どこかで朝食を食べようと宿を出ようとすると,一階のカウンターには昨夜親切にしてくれた店主ともう一人,日本語を流暢に話すインド人がいる.店主に挨拶すると,今日の予定を聞

          デリー名物、悪徳?旅行代理店へようこそ(1/2)(インド旅③)

          ここがインド、メインバザール(インド旅②)

          首都ニューデリーのメインバザールというからにはネオンに包まれた夜の街を想像したくなるが,どちらかといえばここは夜の上野,アメ横に近い.この時間に営業している店は殆ど無く,極めて暗い.道端には座り込む人々,犬の群れや牛,まだ捌けきっていない水溜り(舗装は無い)が私達を迎えてくれた.便利な日本から突然こんなところへ来てしまうと本当に不安になる.大体,今夜の宿を探せるのか.こんなところを歩き回ることなどできない.すぐに宿を紹介するという男が何人も現れた. 「チープホテル?」「コン

          ここがインド、メインバザール(インド旅②)

          メインバザールへ向かえ!(インド①)

          成田からバンコク経由で約12時間のロングフライト,「光の海」には程遠い夜景を眼下に機体はインドの首都デリー(正確にはニューデリーが首都)はインディラ・ガンディー空港に轟音と共に滑り込んだ.平成15年2月9日,インド時間午後8時50分,少し生暖かい2月の風が私を迎えた. 出国前,私は一人旅のバイブル「地球の歩き方」から,デリーにこの時間に到着して宿に無事に辿り着くまでのノウハウを随分と得ていた.長時間のフライトで判断力の鈍った旅行者達がしばしば空港から宿に向かうタクシーで遭遇し

          メインバザールへ向かえ!(インド①)