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また、大事な人がいなくなるかもしれない。

ずっと家族四人で旅行したいと思っていた。

昨年11月に入院し、4回にも及ぶ手術に耐え、2ヶ月半も入院して2月から社会復帰を果たした。だが、手術の後遺症で左腕が上がらなくなり、不自由なまま仕事復帰。正直、仕事を辞める道ばかりを探しながら生きていた。

「温泉でも行きたい」

私は、よくそれを口にしていた。3月に思い切って温泉ホテルを予約したが、母の余命宣告があり、すかさずキャンセルした。その後、母はすぐに亡くなった。あのつらかった手術や入院や母の葬儀などぼろぼろになった私を報うご褒美はなかなか受けとれなかった。


やっと落ち着いて、子どもたちの野球も休みが合っての連休である。

ついにそれは計画された。札幌から、北上し、旭川へ。旭山動物園で楽しんだ。

層雲峡温泉で一泊。そして南下して十勝川温泉で一泊。
幸せだ。家族と、温泉で卓球、カラオケ、バイキング。楽しすぎる。



そんな中。
妻のお母さんが、突然体調不良を訴え、検査に行った、との連絡が入った。

お義母さんが大好きだ。読書好きで、話が合う。前向きで、感覚が新しい。まだ67歳。近くに住んでいて、我が子を我が子のように可愛がり、未来を明るく、楽しみに生きている。


そんな大好きな母が、体調不良を訴えた。
お腹に水がたまっている。病院では最優先で検査を進められる。考えたくない。色々調べても末期の癌だという想像が確信に変わりつつある、一番亡くしたくない人間の一人なのだ。検査結果は8/2。お願いだから。奇跡よ起きてくれ。

いつも読んでいただきありがとうございます。