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【読書レビュー】首無の如き祟るもの

このおどろおどろしい雰囲気。

【情報】

著者 三津田信三氏
ジャンル ミステリー
発行日 2010年5月14日(単行本は2007年5月)

【魅力①装丁】

この本は最初youtubeで知った。
それだけであれば買うことはないのだが、この装丁にやられてしまった。
こんな美しい装丁ならきっと面白いに違いないと。
おどろおどろしい雰囲気が、気になって購入。
結果、同著者にはまってしまった。

【魅力②構成】

この本は著者ではなく、高屋敷妙子という本書登場人物が小説を書いており、それを読むという形式。
600頁ありで登場人物も多い。壮大なストーリー。
登場人物表と巻頭にある地図(文庫にはある)で理解が深まる。
がっつり読みたい、という人にお薦め。

【魅力③首無し遺体】

ミステリーの王道、首無し遺体。
基本身元を隠すための首無しだが、このご時世DNA鑑定でわかってしまう。
だからこその戦前戦後の舞台背景なのであろう。
しかし、本書の首無し遺体は奥が深い。
これまでミステリーをたくさん読んできたという人にこそ読んでほしい作品。

【まとめ】

本書は、シリーズとなっており、その2作目。
この本から読んでも支障はない。
個人的には1作目より、本書から読むことを薦める。
読む順のお薦めは、以下の通り。

首無の如き祟るもの
山魔の如き嗤うもの
凶鳥の如き忌むもの
厭魅の如き憑くもの
首無、山魔、凶鳥が連続になっている。
勿論どこから読んでも問題ない。