「貧しい気持ちを口外しない」貧而無怨難、富而無驕易

貧しくして怨むなきは難く、富みて驕るなきは易し
―貧而無怨難、富而無驕易―

[原文](論語 憲問第十四)
子日、貧而無怨難、富而無驕易。

[書き下し文]
子日く、貧しくして怨むなきは難く、富みて驕(おご)るなきは易し。

[原文の語訳]
孔子が言う、貧乏を怨まないというのは難しく、富裕でも驕らないのはたやすいことである。

[解釈]
どうしても周りと比較して自分の生活水準が劣っていると思ってしまいがちです。「お金があれば」と口癖にしている人は多いですよね。

能力のある人は資金が乏しい中でも知恵を絞って生み出すことができますし、厳しい環境でも創意工夫を重ねて実現することができますが、そんな時でも「もう少し資金や材料があれば」と考える事はあるのではないでしょうか。

自虐ネタを披露する人も、自分で周りからそう見られていると思っているからネタにするのです。

おそらく孔子自身もそう感じることがあったのではないでしょうか。

そう思ってしまうことは仕方がないですが、それを口に出してしまわないようにしたいものです。口に出せば、より増大してしまいますし、自分だけではなく周りも不快にさせたり、笑い者になって自らの価値を下げるだけです。

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