「その時々を楽しむ」窮亦楽、通亦楽
窮もまた楽しみ、通もまた楽しむ
―窮亦楽、通亦楽―
[原文](荘子 雑篇 譲王 第二十九)
古之得道者、窮亦楽、通亦楽。
[書き下し文]
古の道を得る者は、窮もまた楽しみ、通もまた楽しむ。
[原文の語訳]
真実の道を体得した古人は、行き詰まった時でもその状況を楽しみ、順調な時でも楽しむ。
[解釈]
苦しい(逆境)ときでも気の持ちようで楽しく感じることもできますし、順調(順境)なときはもちろん楽しむべきですね。窮すれば通ずという言葉もあるように窮と通は連続した流れなのです。
前述では相反する状況ですが、「窮」には「突き詰める」、「通」には「徹底している」という意味がそれぞれあり、それを当てはめることもできると考えます。
窮を「考えを突き詰める」として、通を「突き詰めた考えを徹底して実践する」とした上で、両時ともに楽しむことを忘れないとするとスムーズに意味が通りそうです。
スポーツでも苦しい練習を耐えぬいて、選手として試合に出場するといったところでしょうか。
仕事であれば企画書やプレゼンの準備を苦労して行い、提案が採用されて実行に移す時かもしれません。
勉強もそうですね。テスト勉強と試験当日なのかも。
人生は楽しむためにあるもの。窮も通も関係なく、その時々の状況を受け入れて楽しむようにしたいものです。
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