「先人を超える」青取之於藍、而青於藍

青はこれを藍より取りて、藍よりも青し
―青取之於藍、而青於藍―

[原文](荀子 勧学)
君子曰、學不可以已。青取之於藍、而青於藍、冰水爲之、而寒於水。

[書き下し文]
君子曰く、学はもって已(や)むべからず。青はこれを藍より取りて、藍よりも青し、氷は水これをなして、水よりも寒し、と。

[原文の語訳]
君子が言う、学問は終わったと思ってはいけない。青は藍から取り出すが藍よりも青い、氷は水が作り出すが水よりも冷たい、と。

[解釈]
師匠や先輩、先人に追いついたからといってそこで終わってはいけないということです。文明や文化の発達・発展は先人の成果をさらに更新することで行われてきました。

ただし、基本がしっかりしていないといけません。一文でも原料があって、そこから生み出されるとされています。

教わったり本を読み終わった時点ではまずは先人に追いついたところまでです。そこから自分なりに解釈して工夫を凝らすことで教わった内容よりもワンランクアップした成果を出すことができるのです。

教える方も自分を超えていくのを妬んだりしてはいけません。自分にはその事柄に精通しているのと同時に、人に教える能力、人を活かす能力にも長けていると考えるべきです。

この一文から、先人を超えることを誇る「出藍の誉れ」や、先人に敬意を払う「藍、青に謝す」という言葉もあります。

教える方、教えられる方の双方に資質があれば、藍より出た青色はさらに深みのある藍色となるのです。

単なる受け売りや劣化コピーではいけませんね。パクるなら、手本とするものよりも上をいかなければ意味がないのです。一流メーカーの中にはライバル会社の新製品を手に入れると、それを分解して中身を細かく分析したそうです。

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