「恨み返さず寛容に」報怨以徳

怨みに報いるに徳を以ってす
―報怨以徳―

[原文](老子)
報怨以徳。

[書き下し文]
怨みに報いるに徳を以ってす。

[原文の語訳]
怨みに対し仕返しではなくあたたかく接するべきである。

[解釈]
「恨んでいても徳で向き合う」と寛容な心で対応せよということです。確かに「目には目を、歯に歯を」では復讐の繰り返しになってしまうだけです。

野球でも味方の選手が死球を受けると、ぶつけ返して乱闘騒動になることがありますね。負傷者は出るわ退場者が出るわと誰も徳をしません。

他店で購入した商品の修理を依頼され「なんでウチで買った商品でもないのに」と思ってしまいそうですが、そこで丁寧な対応をすれば、次に繋がることもあるのです。

ただ、何も言わず全てをそのまま受け入れてしまうと、相手が「それが恨みを買う行為である」ことに気づかないままになってしまいます。受け入れながらも言うべきことは言う必要はあります。そこは物の言い方。できる人は相手の立場に立って角の立たない伝え方ができるのです。

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