FFミラー

銀行のATMについている鏡は視野が広く、後ろに人が立っているかどうかわかる。

真ったいらな鏡では正面しか写せないが、FFミラーという鏡はかなり角度がひろい。このほど廊下が直角に交差する場所で、左右から来る姿を正面で見ることができる鏡が出た。出会いがしらにぶつかりそうになって「おっと失礼!」などとやらなくて済むそうだ。一番助かるのは病院で、患者を運んでいるベッドと他の器具を積んだ台車とが衝突する心配がないという。映像で見ると、断面はいわゆるレンズ形状ではなく、せいぜい5ミリもない平板である。多分微細な溝を掘って作ってあるのだろう(というのは、私は以前太陽光を集める工夫をしていた時に平板集光レンズを買ったことがあるから)

(コミー株式会社HPより)

病院の次に使われているところが飛行機で、乗客の荷物を載せる棚の上に貼っておくと、下から見上げるだけで、ボックス棚の中が確認できる。短い時間で乗客を捌かなければならない客室乗務員にとっては、ずいぶん助かる道具だ。 飛行機の棚確認鏡のシェアは100%と絶対的である。エレベーターや工場などにも普及しているが、開発者はコミー(株)という川口の会社で、FFはFantastic Flatの頭文字。この会社は、自称「農耕民族的企業」だが、こういう独創的な製品を生み出すところからは、そうは見えない。 

#鏡 #飛行機 #病院 #技術


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