シナモンロール屋さんになるまで#09 プラントベースのシナモンロール
私のシナモンロールはプラントベースだ。卵と乳製品を使用していない。
さらに言えば、生地の砂糖はきび砂糖を使用しており、ほぼヴィーガン、と言いたいところだが、トッピングのパールシュガーが精製糖なのでプラントベース、ベジタリアンと言うまでだ。
パンにとって牛乳や卵、油分は副材料だ。シンプルなパンは小麦と水と塩だけでできる。シナモンロールを成立させるために卵と牛乳を使わないのはそれほど難しいことではない。
ただ、細かな部分の味を美味しく、目にも美味しくするにはひと工夫が必要だ。代替というのはただ置き換えればいいというものでもない。中でも代替が一番難しいと思うのは卵だ。変幻自在の性質を完璧に補える他のものはなかなかない。
私が一番苦労していたのは、シナモンロールの艶出し。ドリュールと呼ばれる工程で、焼成前に卵を塗って艶を出すのだが、これの代替がなかなか見つからなかった。しかし今日ついに、プラントベースで艶を出せる材料と配合に行き着いた。うれしい。
新しい成形にも挑戦したが、それは不発。けれど少しずつ前進。試行錯誤は続く。
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