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離職率が下がる?メンター制度

メンター制度について聞かれることが多くなりました。

どの組織でも、社員やスタッフが辞めていってしまうこと防ぎたいですよね。
些細なすれ違いや求めるもののずれで社員が辞めてしまう状況をなんとかしようと、メンター制度を取り入れる会社も増えてきたようです。

メンター制度について解説します。

メンター制度とは

さっそく、メンター制度とはどのようなものなのかをお伝えします。

直属の上司以外の先輩と定期的に対話をする、人材育成の方法

こんなかんじです。

メンターはメンティの相談相手です。サポートを受ける立場の人はメンティと呼ばれます。

組織によって設定している期間は違いますが、2ヶ月〜6ヶ月の頻度が多いようです。
メンターとメンティが会って(またはオンラインで)話すことをメンタリングとか、面談と言われています。

メンティとしてのメリット・デメリット

「職場の悩みは職場でしか解決できない」とよく聞きますが、メンター制度があればメンティは職場の悩みを職場の方に話すことができます。

直属の上司や先輩ではないけど、職場の雰囲気をなんとなくわかってくれているので、メンターから「分かるよ〜」と言われただけで、心がほっとしたりしますね。悩みを一人で抱え込まず、誰かに共感してもらえるだけでもスッキリすると思います。
幸福度も上がると、パフォーマンスも上がりますね!

メンティは本当の気持ちを話すことができるし、メンターはメンティの本当の気持ちを知ることができます。
メンターから「それは上司に言っても大丈夫だと思うよ!うちの会社ではこういうやりかを大切にしてるから」とか、会社の具体的なやり方や雰囲気も伝えてもらうことができます。

ただし、人間には合う合わないがありますので、合わないメンターと出会ってしまうとなかなか辛いものがあります…。
合わないメンターだったり、信頼関係を築くのに時間がかってしまうと、メンティにとっては、「早く仕事に取り掛かりたいのに、なんで面談しなきゃいけないんだよ…!」なんて気持ちになってしまう場合もあります。

メンターとしてのメリット・デメリット

メンターとして誰かの幸せの役に立っていると、自分の気持ちも充実します!
「メンティの力になれたかな…!」と感じるだけで、ものすごーく幸福度がアップします。

また、他部署の先輩や上司として、自分の部署にメンティの話を活かすことができます。
「メンティがこう言ってたけど、うちの後輩はどうだろう・・?」と、社内の環境改善にも貢献できる可能性があります。

そして、これらを経験すると社内の課題を感じられ、より「責任もってやろう」という仕事へのモチベーションにもつながります。

ただし、業務が増えます。
デメリットとしては単純にこれですね。

でも個人的には、業務が増える以上に、メンターとメンティの精神的な充足感に繋がるので、タイムパフォーマンスやコストパフォーマンス的にはメリットの方が上回ると思います。

会社・組織としてのメリット・デメリット

基本的には、メリットが大きいです。
・社員が悩みを一人で抱えなくなる
・社員の本音を会社が拾える
・安心できる職場環境を作れる
・社員の幸福度が高くなる
・離職防止になる

Well-beingの時代とも言われている昨今では、”社員の幸福度”が上がるなら是非取り組みたい!という経営者の方も増えているように思います。

デメリットとしては、メンターのデメリットと一緒で、「業務量が増える」これに尽きます。

でも、社員の本音を拾うことで、組織・会社の抜本的な改革につながることが多いです。
安心できる環境で社員が対話をできることは、とても大事なことです。

「何かを変えたい!」と本気で思っている経営者の方なら、「業務量が増えても大丈夫!頑張ります!」と言ってくれそうです。
ただ、余談ですが、経営陣のWell-beingも大切にしてくださいね!減らすところは減らし、ちゃんと7時間は睡眠時間を取ってください。
6時間と7時間と比較すると、精神的な安定・元気があるのは7時間だそうです。劇的に違うそうなので、ぜひお試しください〜!

導入の際に気をつけること

・メンターの育成に少し時間をかける
 メンターとメンティが信頼関係を築くには、メンターの”傾聴”や”共感”のスキルが必要不可欠です。”傾聴”は、ただ聞いていて「分かるよ〜」ではなく、ちょっと練習が必要なスキルです。メンターに対して傾聴の練習をする場があるといいと思います。聞く力が高い人は、信頼されやすい傾向にあります。

・メンター制度の導入に関する目的を深掘りしすぎない
組織でありがちですが、「なぜそれをするのか?」という問いを突き詰めすぎて、動きが遅くなっちゃうことは避けたいですね(笑)。一度、ぜひやってみてください。まずは30分だけでもいいのです。1時間の面談を半年の頻度でやるよりも、30分の面談を3ヶ月に1回やってみてください。個人的なおすすめは40分です。

・社内への周知は丁寧に
「これからメンター制度をやりまーす」という一声だけだと、極端な方はこう思います。「俺の何がいけなかったのか?」と。「上司であるあなたが、ちゃんと部下の精神面をサポートできてないから、違う部署の先輩がサポートします」と聞こえることもありますので、どうか丁寧にお伝えください。
メンター制度のメリットや、日本社会全体での動きなどを調べて数字として伝えてあげることもいいですね。
ちなみに、厚労省もこういうマニュアルを出しています。(https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000106269.pdf

・安心できる環境づくり
例えば、オフィスの隣の、パーテションで区切られたところでメンタリング(面談)をしたらどう思いますか?安心できないですよね…。他の人に聞かれない場所でやりましょう。また、椅子の位置を90度にセットしたり、工夫した環境づくりも欠かさないようにしましょう。
メンターから、メンティの秘密は必ず守ると約束してください。組織・会社としてはメンター制度が悪用されないように細心の注意を払ってください。
そして、メンターとメンティをどうやってマッチングするか?ですが、これも社員が安心できるやり方を考えましょう。メンティから選ぶ方法もあります。部署Aの社員が「この人はメンターとしていいのでは?」と投票して部署Bのメンターになることもできます。メンターもメンティも、双方が傷つかないやりかたを見つけてくださいね。

さいごに

メンター制度、活用すれば社員の幸福度アップにつながると思います。

やり方はそれぞれの組織で違うかと思いますが、ここまで真剣に読んでくださったみなさんの組織なら、きっと大丈夫!

社員のことを本気で考えているあなたなら、大丈夫!

ぜひ、周りと相談しながら一歩一歩進めて行ってくださいね*

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