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女性管理職がパンダだった時代は終わったんだなぁ(^^)

パパママ川柳の入選作品にちょっと驚いた自分…

 今年の「働くパパママ川柳」の入選作品を目にしました。
そして、「あー、時代は、子育て世代の意識は、着実に変わってるんだなあと実感し、ちょっと嬉しくなりました。ちょっと紹介しちゃいます。

大賞 「イクメンは 名もなき家事が できてから」

 これ、どのくらいの方が、この句にこめられた思いを、読んですぐにわかろんだろう?と正直なところ思います。
「名もなき家事」とは、ゴミ出し、風呂掃除、食器洗い・・・等といった名称がつく家事ではなく、そのすきまに、裏に隠れているモロモロの、でもやらなければいけない家事のことです。ゴミ出しでいうなら、ゴミを出せる状態にする前までにしなければいけない諸々の作業。ゴミ袋をゴミ箱にセットするところから、細かな分別、ゴミ袋の結束、もっといえばそのゴミ袋の補充etc・・
「俺、ゴミ出しやってるもん」と得意げに言う夫の陰で、妻は「運んでいるだけじゃん・・」と内心思っているという構図です。
今のイクメンはこのレベルを求められるの?と昭和時代の時代女子は感じたわけです。

イクメンの変遷

我が家の娘達は既にもうすぐ成人前後のため、私自身の子育て経験は約20年になります。私の感覚でこの20年間のイクメンという言葉の指すヒトの変遷はこんな感じ。

■20年前(2000年頃)
 この頃はイクメンという言葉はなかった、または全く普及していなかったと思います。少なくとも私は知りませんでした。
<当時の子育てに参画するパパは・・>
「ゴミ出し」に代表されるいくつかの家事を自分の仕事として担う
子供の世話
を妻に頼まれると嫌がらずに担う
保育園の送迎などを一部分担して担う 
・・・程度ではなかったでしょうか。 
男性の育休取得者は皆無といって過言ではないと思う。
 このころ、抱っこ紐で子供を抱っこしている男性は、ほとんどいなかったと思います。買い物に行っても、だっこは基本的にママの仕事、パパは、妻が手を離せないとき、長時間の外出で妻が疲れたときにの「ピンチヒッター役」だから男性用の抱っこ紐なんてなかったんじゃないかなぁ。 

■10年前(2010年頃)
 いくつかの家事を自分の仕事として担っていることに加え、
週に何日か妻に代わって、一定時間内(保育園ピックアップ~寝かしつけまでなど)を担当できるパパ
 「抱っこ紐」や「ベビーカー」に男性が使っても違和感のないモノトーンが増え始めたのはこの頃か?
「イクメン」という言葉が拡がり始めた。
厚生労働省が「イクメンプロジェクト」(男性が自然に育児に参加できる社会にすることを目的)をスタートさせたことが、イクメンの浸透に一役買ったことは間違いないと思います。

■最近(2020年前後)
育児休職、在宅勤務などの諸制度を上手く活用し、夫婦での子育てを積極的に実践しているパパ
ってところでしょうか?
最近の子育て世代の男性には、自らの意思で子育てに参画したいと思っている方、それを楽しんでいる方増えてきたと感じています。
 前述の「パパママ川柳」から世相を見てみると
パパ目線賞 「育休も三回目にはそっと出し」
なんてのもあり、男性育休も少しずつ拡がっていることも実感します。
私は仕事で「育児休職前セミナー」というものを担当しており、休職に入る社員の方に制度や事例紹介などをしていますが、男性の育児休職者は、昨年あたりから増えています。コロナ禍によって更に変わるのかもしれません。

女性管理職がパンダだった時代と変わらないこと

 私が子供を生んだ20年前の男性の育児参画については、上述のとおりですが、当時はそれ以前にまだ、女性は出産を機に退職するヒトが多数派の時代でした。退職をせず育児休職して復帰をする人は少数派、しかも復帰組の大半は子育てに軸足を置き、仕事は子育ての余力でできる範囲で行う、夫の協力を仰ぐ人より自分内のやりくりで終わっている人のほうが多かった。そんな中で男性と同じ仕事をこなし管理職になってまで働く女性はほんの一握り、ちょっと頑張っている女性は目立ってしようがなく、パンダ扱い。
 
そんな仕事に軸足を置いている女性は、実母と同居でもしてなければ、皆、いっぱいいっぱいで仕事と子育てを両立していました。
 私は当時を思い出すと「いつも走っていたなあ・・・」と思います。
保育園に子供を預け、会社の始業時間に間に合うために、駐車場からオフィスまでダッシュ、帰りもギリギリまで仕事をし、保育園の閉園時間ギリギリに飛び込む。我が子は育児室に残っている最後の1人が日常。
ママ目線賞「オフロード パスさながらに 子を預け」
などは、まだ変わっていないなあと思います。

20年でこれだけ変わったなら、10年先は期待できるかも・・・

 女性活躍推進の仕事をしていて、ずっと、性別による役割分担意識は変わりつつあるけれど、時間がかかっていると感じていました。しかし今回の川柳をきっかけに、20年前、10年前、今、と比較すると、明らかな上向きな変化を実感でき、嬉しいなあと心がフンワリ、顔はニンマリできました。
女性管理職がパンダだった時代は既に終わりを告げ、10年後はきっと、パスさながらに子を預けなくてよくなっているかも?
 小さな実感を活力に、明日も頑張ろーと思います(^^)




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