ケィテック 会長 金子

1940年4月11日生れ。神奈川県平塚市出身。発熱体を製造販売をしていたセラミック系会社より内定を受け、来名。30歳で機械設計事務所を立ち上げ、以来今日に至るまで自動車系の設備設計に従事。2022年4月、息子に経営をバトンタッチし、会長となる。現在はSDGs活動に力を入れている。

ケィテック 会長 金子

1940年4月11日生れ。神奈川県平塚市出身。発熱体を製造販売をしていたセラミック系会社より内定を受け、来名。30歳で機械設計事務所を立ち上げ、以来今日に至るまで自動車系の設備設計に従事。2022年4月、息子に経営をバトンタッチし、会長となる。現在はSDGs活動に力を入れている。

マガジン

  • 会長の元気ノート

    この「元気ノート」は日頃がんばっている社員がさらに元気になってもらうために私がドラッカーの言葉からヒントを得て、作成しています。閲覧下さる方も、仕事の中で行き詰まったり、悩んだりしている時、力になれれば幸いです。

最近の記事

「小さな強み」を集め、「大きな強み」に

どんな会社(企業)でも、社会が求めるニーズに対して、何らかの生産物を提供する。これが企業の姿である。その生産物とは「商品だったり、製品だったり、情報であったり、サービスであったり」する。その提供物が相場より高額であったり、品質が劣っていたり、求められるタイミングより遅延すれば、いずれニーズはなくなる。そこが企業運営のきびしいところであり、面白いところでもある。 社会から取り残されないための最大の着眼点はどこか。それは組織力ではないかと思う。組織は大方において、不思議なもので、

    • 人は仕事を通して磨かれる

      機械は専門外であったが、お陰様で機械に関する興味だけで今日まで来た。30才の時に若さだったのか「まじめにやれば何とかなるであろう」と、無謀にも今の世界に飛び込んだ。友人は反対した。「学校の先生の方が性に合う」と忠告してくれた。 この間、失敗も多かった。多くの人に迷惑も掛けた。だが「知識だけでは経験や知恵を得ることは出来ない」ということを今になって分かった。もちろん、知識が不要であるとは言っているわけではない。「知識は学校や研修などを通して得られるものであるが、知恵というものは

      • 教えることは学ぶこと

        ドラッカーのこのタイトルを読んで「はっ」とさせられた。 新卒でも中途でも入社すると、配属後に戦力になってほしいという思いで、数か月間人間力研修・技術研修を行う。これは当然のこととして、果たして新入社員が期待している研修が出来ているのか、教育担当者は新入社員の疑問や質問に対して正しく教えているのか、またはそれらを曖昧にしていないか、教育担当者は属人化していないか、または通常業務より新人研修を低位に見ていないか、自省するのである。 おおよそ世に存在する企業は商品・製品・サービス・

        • 一生学び続けるために

          妻の実家は岐阜県の下呂から更に車で30分ほど北上したところにある。妻の兄弟は7名で、家族を含めると相当な人数になる。その一団が正月には帰郷する。それだけ集まっても昔ながらの広い家なので、それぞれが自由に過ごすことが出来る。おしゃべりをしたり、馳走を食べたり、芸を披露したり、テレビを見たり、時には新年の挨拶周りに同行してお酒を頂く。夜になればこたつを囲んで雑魚寝である。私も慣例で正月は妻の実家で過ごしたものだが、だいたい帰郷する前には学習テーマを決め、関連の書籍や資料、パソコン

        マガジン

        • 会長の元気ノート
          69本

        記事

          人生100年時代をどう生きるか

          ㊿自分の人生を振り返ると、その時その時は精一杯生きてきた積りであるが、今から見るともっと努力しても良かったと思う。学生時代はもっと勉強すれば良かったと思うし、社会で出ても、ちょっとしたきっかけで機械設計事務所を始めた頃からも将来を見据えた勉強が不足していたのではないかと後悔する。 今はただ過ぎた過去に戻ることは出来ないので、日々無駄のない生き方をしたいと思っている。限られた人生どう輝くかは自分次第である。 日本人の寿命も年々伸びている。平均的な話をすれば、企業の寿命より我々人

          人生100年時代をどう生きるか

          成績に頼るな、実行力を磨け

          ㊾学生時代のことを思い返すと、今でもしっかりと勉強してこなかったことを悔いている。 正直なところ、勉強できる環境だったのに勉強してこなかったのである。その時はその時で一生懸命生きてきたつもりで、勉強する時間がなかった、やむを得なかった、と自分に言い訳をする。かと言ってその後の人生で勉強してきたかと言えば、そうも言い切れず、大切な時間を無駄使いしてきたように思う。 ドラッカーは「(学生時代の)成績に頼るな、実行力を磨け」と言う。学生時代の成績と社会に出てから良い仕事をするという

          成績に頼るな、実行力を磨け

          SGDs活動の重要性

          標記について語るとき様々な角度から論じることができるが、今回は環境面から考えて見たい。 1930年代より英国より始まった産業革命は石炭利用によるエネルギー革命とそれに伴う社会構造の変革が起こり、それ以降、社会はダイナミックに変化してきた。 一方、1800年の世界人口は10億人だったものが、急速な人口増により、2022年には80億人を突破したと国連は報告している。産業革命時より8倍に膨れ上がり、人々はなおも便利さと豊かさを追い求め、結果地球から資源を貪(むさぼ)り、必然として自

          「継続学習」が人生をゆたかにする

          ㊽偏差値の高い高校に入学し、有名校と言われる大学を卒業することが今から30年前の日本におけるサクセスストーリーであった。 しかし、今やその考え方も徐々に変わりつつあるのが実態ではないであろうか(さりとて、勉強しなかった言い訳にしてはいけない)。私の経験では、社会に出てから5年もすると周囲は学歴など問題にしなくなる。 飛行機で言えば、少年期や青年期は助走期間であり、無事に社会に出てから空高く舞い上がれば、どこの空港でも構わないのである。 卒業や就職は「ゴールではなく、学びのスタ

          「継続学習」が人生をゆたかにする

          チャンスは「準備している人」のところへ

          ㊼日本では小学校6年、中学校3年の義務教育、さらに人によっては高校3年、大学4年と合計16年間学び続ける。もう一度言うと人は幼少の頃から通算16年間学び続けるのである。日本では国が本人の成長のために16年間支援している。 さて、その後が問題である。最終学校を卒業し、もう試験などないし勉強しなくても良い。これからは(面白おかしくとは言わないが)適度にやっていける、と考えるなら、自分の将来のために真剣に考えてほしい。 実は、ここから本当の勉強が始まるのである。それは自分が進む専門

          チャンスは「準備している人」のところへ

          情報は同じ、行動は人さまざま

          ㊻個人的な話であるが、今から50数年前に機械設計事務所を開業した。機械が専門分野でなかった私にとって機械に関する知識を得ることは大変であった。パソコンやインターネットがない時代である。書籍を購入したり、図書館に行って調べたり、あるいはメーカーのカタログの巻末に記載してある技術情報を読んだり、一番の情報源は職場の同僚から教えてもらう聞き学問であった。 時代は進み、今日はどうであろう。世の中には情報が溢れ、情報を得ることの労力は僅少である。当時は「どうやって情報を得るか」が問題で

          情報は同じ、行動は人さまざま

          迷ったら、ユーザーの声を聞け

          ㊺自己満足という言葉がある。ネットで調べると「自分自身、または自分の行為に、自ら満足すること」とあった。 個人的な趣味や生き方などは自己満足でも良いと思う。むしろ、人は自己満足の中で生きていると言ってもよい。 自己満足を良い意味で言い換えると、俺流の生き方となるのである。むしろ俺流の生き方であるべきである。自分らしい生き方が生きがいになるのである。 しかし、こと仕事となるとどうであろう。俺流の仕事の仕方でよいのであろうか。ほとんど成果物を「使い手」に提供する「作り手」が俺流で

          迷ったら、ユーザーの声を聞け

          現場を目で見て納得しろ

          ㊹トヨタでは「現地・現物主義」というのがある。私は書籍でしか知ることができないが、入社するとすぐに「製造業は『現地・現物』が基本」と教えられるそうである。この考え方はトヨタの創業以来脈々とDNAとして受け継がれているのである。 名古屋市中村区栄生に「トヨタ産業技術記念館」があり、ここに毎年新入社員を連れていくようにしている。繊維館と自動車館があるが、自動車館の一角にトヨタの考え方をまとめた垂れ幕が天井から数十本も垂れ下がっている。多くの見学者は目に留めることなく、スルーしてい

          現場を目で見て納得しろ

          桜は希望と夢を与えてくれる

          桜だよりに誘われて、昨日(4月7日)緑区扇川の徳重近辺に桜を見に行った。上の写真はその時、撮ったもので見事に咲いていた。花弁がちらちらと舞い始めていたので、この2~3日が見頃かな、と思った。 3月初め頃では、20日頃に開花、月末までが見頃と報じられていたが、丁度1週間ずれ込んだことになる。 個人的はことだが、私には今年の冬はとりわけ寒く、早く春がこないかな、と待ち遠しかった。やっとその時期が来たわけで、心は今ルンルンである。冬のきびしい寒さを思えば、こんな時期が長く長く続けば

          桜は希望と夢を与えてくれる

          考えるのは行動するためである

          ㊸規模の大小に関係なく、社会には多くの企業が存在する。企業とは何か?哲学的な話になりそうなので、この話題は次の機会に譲ることとして、少なくても企業は社会に対して果たすべき役割がある。その果たすべき役割は事業主と共に関わる社員と充分話し合い、どこに向かおうとしているか共通認識を持っておく必要がある。 一艘の船が目的に向って船出をする。どこが目的地であるか?何のために目的地に向かうのか?積荷は何なのか?  なぎの時もあればしけや嵐の時もある。問題なく順調に航海出来ることはまずない

          考えるのは行動するためである

          捨てることで「未来」が見えて来る

          ㊷大方の企業経営者は儲からないと分かっている部門に資金と人材を投入し続けがちであると、かつて誰からか聞いたことがある。折角ある部門であるから、何とか利益を生み出したいと思いながら、存続させようとする。 その部門を捨てる勇気がないのである。 かつて倒産の危機に瀕していたアップルに暫定CEOとして着任したスティーブ・ジョブズが最初に行ったのが、まさに「捨てる」ことであった。ジョブズが着任した時、アップルは40種類もの製品を抱えていたそうで、そのほとんどを思い切って捨て去り、強みの

          捨てることで「未来」が見えて来る

          変化を「日常」としろ

          ㊶人間はそもそも変化を嫌うようである。地震が発生し、「5mの高さの津波が来るぞ!!」とテレビから警報が出ても、「ホントかな。本当に来るのかな?」と疑い、「周囲の様子を少し見よう、出来れば避難したくないなあ」と思う。 現状に特に困らなければ、行動に移すことは億劫なのである。私もそういうところがある。 地震のような自然現象だけでなく、業務の過多、仕様変更や職場の人間関係など常に状況は変化している。私たちは変化に対する感度センサが鈍くなっていることはないであろうか。日々微妙にまたは

          変化を「日常」としろ