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9月の海水浴

子どもが小中学校のころは、運動会は秋分の日あたりの土日のどちらかで、振替の休日が祝日にくっついて連休になることが多かった。

我が家の夏休みは、専らキャンプがほとんどで、混み合う海には近寄らなかった。

だから、夏に海水浴はしなかった。

9月ともなると、朝夕は少しずつ涼しくなり、秋を所々で感じるものだ。
しかし、我が家にとってこの時期こそ海水浴のシーズンなのだ。

ディキャンプや釣り道具、ライフジャケットやサンダルを車に放り込み、日本海に向けて出発。
道すがら、釣りエサのゴカイを購入。

数時間で日本海、水晶浜に到着。

誰もいない海。
ですよね。9月の平日です。

子どもたちはそれぞれ自分のしたいことを始める。
親はディキャンプの準備。要するにご飯の準備。
長男は投げ釣りを始めた。
当たりは強いが、プクプクに膨らんだクサフグが、連なったちょうちんみたいに上がってくる。
時々キスがかかる。キスは食べられるからがんばって釣ってね。

長女と次女は海水浴。
海の水は澄んでいるが冷たくない。この時期は海水温が高く海水浴にはうってつけのようだ。
海の中の岩場にキレイな魚がいる!などとふたりは潜りっぱなし。
子どもの傘くらいあるエチゼンクラゲも結構いて、力なく波打ち際に打ち上げられていた。

長男がキスなどを数匹釣り、その場で捌いて塩を振り、網の上で焼く。
ちいさなキスが数匹で、家族全員がお腹いっぱいになるにはほど遠い。
みんなでちょこちょこ箸でつつく。ほとんど身がないが、捕れたての新鮮な魚の塩焼きはとても美味しい。
あとは持ってきたおにぎりなどでなんとかお腹を膨らます。

午後になると長女、次女は海から上がり、砂浜の宝探しを始めた。
砂に混じって色ガラスが波に洗われ、青や緑、赤の丸い形の宝石に。

白い砂
どこまでも透き通る海
波の音
明るい、乾いた風
子どもの笑い声……

9月の海、サイコー!

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