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ちょっと変な「おいなりさんセット」を買ってみた話

先日、僕はおいなりさんセットを買った。

「SHOKURO」という屋号の農家さんが販売している「SHOKUROお兄さんと一緒に作るおいなりさん」である。

「SHOKUROお兄さんって誰だよ」っていうツッコミは置いておいて、このおいなりさんセットは実はかなりおすすめだ。

新潟県産のおいしいコシヒカリと、創業80年・伝統の吉田屋「長岡黒いなり」が一緒にやってくる。

しかも、それだけじゃない。

「SHOKUROお兄さん」なる農家の息子が動画で、おいなりさんの楽しい作り方をレクチャーしてくれるのだ。

おいなりさんの作り方って、、「そんなの米をお揚げに入れるだけでしょ」って思った人は、下の動画をまず見てほしい。

これがかなりイカれてる。

たとえばおいなりさんを作るための準備について。

手を洗うくらいはまあわかるんだけど、

お米のプロは上腕二頭筋のあたりまで洗うの!?

まじか…!

ってか、えっ!!!!!?

そうなんだ、頭も洗ったほうがいいんだ。

みたいな発見が5秒おきくらいに出てくるんです。

というわけで、僕もおいなりさんを作ってみました

ざるを用意。

そこに「新潟市江南区でSHOKUROお兄さんが丹精コメに米て栽培したSHOKURO米(令和2年度新潟県産新米コシヒカリ)」を全部ぶちまける。

ここでお米をといでいくわけだけど、お米をとぐときの手の形まで決まっているらしい。

それは、

ライオンさんである。

ライオンさんじゃないと上手にとげないのだ。

言われたとおりにライオンさんにするおれ。

とぎながらチラッと動画を見てみたら、

SHOKUROお兄さんは「お米をとぐときの歌」をうたっていた。

『お米トグトグfeat.SHOKUROお兄さん』というラップだ。

このノリのいい曲に合わせて手を動かしていると、どんどん“とぎ汁”が濁ってくる。

するとSHOKUROお兄さんはこう歌う。

「新しい水に取り換えるよ」

なにこれ、すごい、わかりやすい。

取り換えて、またライオンさんだ。

次に「お米を炊く」という工程。

SHOKUROお兄さんはわりといいお値段のしそうな炊飯器のボタンをピッと押しただけだったが、僕は米は鍋で炊く派の人間だ。

いつものように鍋で炊く。

ちなみに鍋で炊く利点は、1)炊きあがるのが早い、2)炊飯器みたいな大き目サイズの家電を置かずに済むなどいろいろある。

主なデメリットは「カレーを一緒に作れない」だ。

ちなみに米が炊けるまでの間、SHOKUROお兄さんは「秘密の部屋」で本を読んでいた。

なんなんだこのカットは。

はい、次に「おいなり」である。

これが名物・長岡の黒いなりだ。

10枚ほど入っている。きらきらと黒光りしたいなりは美しい。タレが染み込んでいるのか甘い香りが漂ってくる。

正直、このままうどんに乗せて食べちゃいたいなって思ったけど、我慢する。

15分くらいで米が炊けた。3合なので早い。

じゃあご飯をつめるかな…ってなるけど、まだ早い。

ここで大事な作業、「米をほぐす」が入る。

もちろんSHOKUROお兄さんは曲をつくっていた。

名曲『HOGUSU feat.SHOKUROお兄さん』である。

激しいテンポの「お米トグトグ」とは打って変わって、メロウな雰囲気。

炊き立てのお米をほぐすときの心の持ちようを歌っているかのようだ。

ぜひこれは動画で1曲まるごど聴いてみてほしい。文句なしの名曲である。

………

ずっと思ってたけど、

SHOKUROお兄さんは自分をフィーチャーしすぎて、肝心の米をほぐすレクチャーの部分が右下の小さいところに追いやられている。

本末転倒ではないか、とか考えつつ、ちゃんと十文字に切ってからほぐしてみる。

いい感じにほぐれてきた。

そしていよいよ、一番楽しそうな工程、「ご飯をおいなりに詰める」がやってきた。

はい。

もうわかっていると思いますが、

ここでも歌があります。

ここまで来たら、曲も聴くしかない。

SHOKUROお兄さんが華麗なダンスを披露する『おいなりファンク feat.SHOKUROお兄さん』だ。

これもぜひ再生して見てみてほしい。

めちゃくちゃダンス上手いんだけど、米を詰める場面が小さくてよく見えないのだ。

もう自分で詰めるわ。

普通にこうでしょ。

はい、完成。

あっという間においなりさんが10個できました。

すごく簡単に、おいしそうなおいなりさんが作れる。

ダンスを終えたSHOKUROお兄さんがねぎらいの言葉をかけてくれます。

さて、さっそく食べてみよう。

安心してほしいのは、「もう曲はない」ということ。

静かに食べられるぞ…。

お、

おお。

むっちゃくちゃうめえええええええ!


お米もピシッと旨味に溢れて、甘じょっぱく煮込まれたおいなりにすごーく合う。

こんなおいしいおいなりさんは食べたことがない。

最高。

なにより自分でつくったおいなりさんはおいしいよ。

本当に、

こんなに、

すごいなんて。

画面の向こうでおいなりさんを食べるSHOKUROお兄さんは、

感極まって泣いていた。

おいなりさんをつくるのは楽しいし、おいしい。

お子さんと一緒につくると絶対いい思い出になりますよ。

販売サイトにはこう書いてあります。

友人や家族との「おいなりパーティー」にも、恋人と愛を深めながらの「おいなりロマンス」でも、一人で「おいなり作ってみた」でも、使い方は自由!正にHIPHOP!!

おいなりさんはHIPHOP。

クリスマスに誰かとおいなりさん作りとかいいかもしれないですね。

お兄さんは「とっても楽しかった」そうです。たしかにこの人が一番楽しんでたわ。

購入はこちらから。限定300セットだそうです。

おいなりさん10個分のお米といなりで3000円。これはもう高いとか安いとかじゃないんです。

ただの3000円分のエンタメです。




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