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1年分の領収書を「経費精算カフェ」に持ち込んだら確定申告がめちゃくちゃ捗ってしまった話

いきなりなんですが、確定申告って1人でやるのつらくないですか?

気合を入れて一気にやれば数時間×数日くらいで終わるんだけど、なんとなくやる気がでない。これはなんでだろうな〜といまさらながら考えていました。確定申告もせずに。

毎年、なぜこんなに引きずってしまうかというと、個人的には3つほど理由がありそうな気がします。

1)1年分の領収書がそのまま溜まっている
2)どれが経費なのか、なんの経費なのか考えるのが面倒
3)1人でよくわからない作業をするのが怖い

あたりなんじゃないかと。

特に深刻なのが(3)です。真冬に部屋にこもって、ひとりで手探りのなかちまちまと作業をするのってめちゃくちゃ心細いじゃないですか。

だからたとえば学校の自習室みたいなのがあって、石油ストーブでぽかぽかしていて、みんなで教え合ったり、詳しい人に相談したりしながら、一緒に作業ができたら最高なのになああ!

なんて考えていたら、普通にありました。

その名も、「経費精算カフェ」

  • 精算が終わるまで退店できません!

  • 税理士店長によるミニセミナー付き!

  • 領収書が溜まっているあなたのためのカフェ!

かんぜんに ぼくのための カフェじゃないですか。

領収書を溜めちゃってる人が集まって、詳しい人に質問しながら作業をすすめられる。そして終わるまで帰れない!

つまり、ここに行きさえすれば確実に経費精算が終わる。

これはもう行ってみるしかないと、すぐに営業日を調べてネットで予約。後日、たっぷりの領収書・レシートを抱えてお店を訪れました。

実際、この経費精算カフェとはどんな場所なのか。そして僕の経費精算は本当に終わるのでしょうか。

※ この記事はアドビのPR企画「僕と私の確定申告」に参加して書いています。

経費精算カフェとは?

さて予約当日、オープンのちょっと前にお店についてしまいました。場所は高円寺の「三角地帯」と呼ばれるところ。高円寺駅北口を環七方面に5分ほど歩いたところにあります。

環七沿いの角にあります。

平日だったので営業時間は19時から23時まで。おそらく会社帰りの人や、1日の仕事を終えたフリーランスの方々を出迎えるための夜営業なのでしょう。僕もこの日は終業後に高円寺までやってきました。

カフェの外観を眺めていると、急いでお店に入っていく1人の女性がいます。

経費精算カフェの店長、脇田弥輝さんでした(笑)

店長の脇田さん。税理士さんでもあります。

店長さんがコートを脱いで接客体制に入るのを見届けてから、お店に入りました。

料金システムはシンプルで、ひとり1500円でドリンク飲み放題。あとはずっとカフェで作業ができます。

ルールは3つ

・「経費精算」を目的とした方しか入店できません
・入店時に店長に「経費精算」の目標を宣言します
・宣言した「目標」が終わるまで退店できません

というものです。

店内はもちろん電源コンセント完備、Wi-Fiもちゃんと用意してあるので、あとはもうモクモクと経費精算するしかありません。もう僕を邪魔するものはなにもないのです。

さあ、なにからはじめるか、というと…。

入店したら、まずは「今日の目標」を宣言

「2022年前半の経費精算をおわらせる!!」

お会計を済ませたら、店長さんから付箋とペンを手渡され、「今日の目標を書いてくださいね」と言われます。

そうです。今日終わらせることを宣言し、それが終わらないと帰れない、というのがこの経費精算カフェのルールなのです。

ペンを持つとちょっとした緊張感。あまり大げさなことを書くと泊まり込みになってしまうのでは…と不安になります。ただ、あくまでもここは「経費精算カフェ」です。けっして「確定申告カフェ」ではないのです。

確定申告はそんなすぐには終わりませんが、たとえば半年分の経費精算だったら目処はつきそうですよね。

というわけで、僕の目標は「2022年前半の経費精算を終わらせる」としました。

付箋をお店の壁に貼り付けたら、さっそく作業に入ります。

しばらくするとお店の壁にはたくさんの付箋が貼り付けられていました。

とりあえず持ってきた領収書とレシートの束を机に広げてみます。その数、たぶん100枚弱。日付もなにもかもぐちゃぐちゃで途方に暮れます。

こんなの、どうすればいいんだ…?

頭がまっしろになっていると、すぐ横にこんなものを見つけました。

なんとスキャナーが使い放題!

店内にPFU社の高機能ドキュメントスキャナー「ScanSnap iX1600」が置いてありました。手持ちのパソコンにつなげば、領収書とレシートをスキャンしてデータ化できます。

その後に月別とか科目ごとに分けていきたいと思います。

さっそくスキャナーにレシートを入れていきます(接続ケーブルはお店が貸してくれます)。

このスキャナー、実はむちゃくちゃ便利。領収書やレシートのサイズの小さな挿入口がついていて、そこに一度に10枚くらいは入れられるので、どんどんスキャンがすすむ。

10枚くらいレシートを掴んで、とんとんと揃えて、すっと入れると、ガーッとスキャンされて出てきます。とてもはやい。

7〜8回ほど繰り返したら、すべての領収書とレシートがデータ化され、自分のパソコンのなかに入りました。

しかもファイル名に自動で「日付」と「支払先」が入っています。

「20200218_〇〇交通」みたいな名前がついていると、2月18日にタクシーに乗った領収書だな、とわかります。これは便利。

僕は確定申告にクラウドの会計ソフトを使っています。ブラウザで会計ソフトを立ち上げて、スキャンした領収書データをアップロードしてみると……

会計ソフトに領収書が「未登録」の状態で並びました。ちゃんとデータを読み取って、取引日と勘定科目の内容まで自動で入っています。伊勢丹なら交際費、◯◯交通なら旅費交通費と、科目をなんとなく予測してくれているのです。

あとは1枚ずつ内容を確認していって、それが本当に経費なのか、個人の支出なのかを判断したり、科目が間違っているものがあったら正しいものを選び直していきます。

あとはここから小一時間ほど集中したら、できました。

上半期の期間の領収書のなかから「経費」とされるものを選び、勘定科目を振り分けました。

店長はプロの税理士さん、その場で質問も

僕は今回、ややこしい領収書がなかったのであまり相談することはなかったのですが、税理士である店長さんがずっと店内をまわって話しかけてくれるのが心強かったです。みんな気軽に質問していました。

例えば僕のように副業でライターの仕事もしている場合、新しいパソコンやカメラを買ったら、それってどんな科目になるんだっけ? 「減価償却」とかいうやつになるんだっけ…? それって何年? みたいな疑問はどんどん出てきます。

あとは家で仕事をしていた場合、家賃を一部経費に計上する「家事按分」というやつ。どんな割合で経費にするのが望ましいのか? などなど個人ではすぐに答えが出せないこともあります。

そういうつまづきポイントでしっかりと教えてくれる人が近くにいるのはとても頼もしい。

と、こんな感じで、無事に上半期の経費精算を終えて、お店を出たのでした。

集中できる環境と、PFUのスキャナーと、店長さんのおかげで、たしかに作業ははかどりました。

あとは家に帰って、残りの半期の経費精算をして、ふるさと納税の控除やら医療費控除やら各種書類を揃えれば無事に確定申告が終わりそうです。

ありがとう、経費精算カフェ。

来年もまたくるよ。

そうだ。もう1つ言っておくことがあります。

大事なことです。

今回領収書やレシートを電子化したので、原本は捨ててしまってもいいのか。答えはNOです。ちゃんと原本も保存しておかないといけません。

それはなぜかというと、紙の領収書やレシートをスキャンして電子化し、データだけ保存しておくには、「入力期間の制限」というものが電子帳簿保存法で定められていて、「最長2か月+7営業日まで」と決まっているのです。

つまり過去1年分をまとめてスキャンした僕は、「入力期間の制限」を余裕で超えているので原本も保存しておく必要があります(おれのバカ!)。ただ、電子化したことで月別の分類や勘定科目の仕分けが楽にできたのはよかったですね。

というわけで、今年は領収書やレシートの原本を保存しておきますが、来年度こそはこまめにスキャンして、電子化したデータのみの保存でいきたいと思います!

そんな毎日の領収書スキャンと保存には、Adobe Acrobatが便利

じゃあ、日々発生する領収書をどうやってスキャンするのか。

スマホアプリなら「Adobe Scan」がおすすめです。領収書やレシートを撮影するだけで、「Adobe Sensei」というAIが画質や傾きなどを調整し、高品質なPDFファイルにしてくれるのです。

取り込んだPDFファイルは、同じくアドビの「Document Cloud」というクラウドストレージに自動保存されるので、整理の手間もかかりません。

すごいのはクラウド上のPDFは検索も可能ということ。画像内に映っている文字をテキスト変換しておくと、日付や店名ですぐに検索できるようになります。これはPDFの本家、アドビならではの機能だと思います。

ちなみにPDFといえば「Adobe Acrobat」が有名ですが、無料で使えるオンライン版にはちょっといい機能があります。

それが、複数のPDFファイルを1つにまとめる「PDFの結合機能」と、1つにまとめたPDFファイルのサイズを小さく圧縮してくれる「PDFのファイル容量 圧縮機能」です。

どちらも確定申告につかったデータを保管しておくときに力を発揮してくれます。詳しくはAdobe Acrobatの確定申告特集ページを見てみてください。

それではみなさん、よい確定申告を。


「経費精算カフェ」の今後の営業予定

2023年3月1日(水)13:00~18:00「経費精算カフェ」

  • 店長に日々の取引について相談・質問ができます

  • 「経費精算カフェ」は参加費 1,500円

  • 「経費精算カフェ」では、決算、申告については対応できません

  • 営業時間内のお好きな時間にお越しください

2023年3月4日(土)13:00~18:00 スペシャルイベント「確定申告カフェ」

  • 店長に確定申告の相談ができます

  • 「確定申告カフェ」は参加費 4,000円

  • 13〜15時、16〜18時の2部制

  • 申込みフォームの質問欄に希望時間をご記入ください

※入店には予約が必要です。詳細は「経費精算カフェ」公式サイトまで

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