ハイブランドと若年層とSNSと
高級ブランドがコロナ前より売上を伸ばしているという記事がいくつかあった。
たしかに、SNSでブランド品を持っている投稿は増えたと感じている。コロナ前より売上があがった要因はたくさんあるだろうけど、SNSと若年層という視点に絞って考えてみる。
韓国アイドルたちのアンバサダー急増している件
BLACK PINKのジェニはCHANEL
LISAはセリーヌ
BTSがルイ・ヴィトン
IVEのウォニョンはmiumiu
これらだけではなく、たくさんのアイドルたちがアンバサダーになったり、ブランドが主催するイベントにゲストとしていったり、ステージ上の衣装がブランドモノだったりと、世界的にも人気である韓国アイドルたちをこぞって起用している。
これによって若者向けの認知から、アイドルのコアファンが同じものがほしいという購買までカバーしている。
また、ファンの心理としては、私の推しをスポンサードしてくれてありがとう!良いブランド!好き!という心理になるので、ファンからのブランド好意度もあがっているであろう。
ビンテージショップのおしゃれ化
高級ブランド品がほしくなる現象としては、おしゃれなビンテージショップが増えてきていることも影響していると思う。
ブランドバックや時計などは、「質屋」で売られているものを、新品だと買えないから「中古」で安く買うというイメージから、おしゃれなビンテージショップで今では手に入らないデザインや色のバックを着こなしてSNSに投稿する、新しいものをたくさん買うよりビンテージものを買ってSDGs的な活動として捉えているようなイメージになっている。
実際に、いわゆる質屋っぽいお店より、インスタライクなおしゃれでセレクトショップのようなお店も増えてきている。
古着を扱うビンテージショップだけでなく、中古のブランド品に特化したビンテージショップが実際の店舗だけでなく、オンラインストアとして登場しているのである。
代官山と大阪に店舗もあり、オンラインストアもあるHedy。
お洋服もたくさんあるVINIVINI LUXE
もはやビンテージに見えないセレクトショップ
お洋服はSHEINなどのプチプラで、アクセントとしてブランドバックやアクセサリーでコーディネートしてSNSにあげる。
SNSではきれいな写真より”生感”のある写真のほうが受けがよかったりするので、すこしビンテージ感があるほうが写真的には味がでる。
友達との写真なども気軽にあげることを考えると、コーデをSNSとして載せる人だけではなく、おでかけするときは自分ないしは友達がSNSにあげても良いコーデにしようというマインドの人は多いだろう。
まとめ
ハイブランドが売上を伸ばしている理由は他にもたくさんあると思う。コロナ禍で旅行などにお金を使わない分、ほしかったブランド品を買う人や、ハイブランドのコスメ品が増えたことでブランドへの愛着がわき、他のラインにも手をだす人、純粋に各ブランドが値上げをしているので、客数は変わらないが売上が上がっているなど要因分析をするときりがなさそう。
SNS×若年層という視点でみると以下3つの点が主な要因かと思う。
その1
SNSで簡単に情報をアクセスできる状況で、見ている人が多いアイドルのアカウントを中心にブランドを取り入れた投稿、ブランドのイベントの投稿など、ハイブランドの情報がより入りやすくなったこと。
その2
ユーザー自身が投稿することをイメージしてハイブランドをアクセントに加えたいというユーザーが多い。
その3
おしゃれなビンテージショップが増えたこと、SDGs的な観点からもリユースが世の中的におしゃれという文脈になってきたことで、新品以外の選択肢が増えた。
ものがあふれている時代に、長くいいものを使いたい、そしてSNSでも投稿したいという感情は今後も当たり前に続いていくだろうからよりブランド品を選択する人が増えるのではないかと思った。
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